出版社内容情報
ことばの意味はなぜ変わっていくのか?
私たちは毎日、膨大な量のことばと記号、そしてそれらが表す意味に囲まれて暮らしている。本書は、現代言語学の中心分野である「意味論」の立場から日常生活における言語体験を分析し、ことばの意味が固定したものではなく、時代や文化、状況の違いによって様々に変転することを明らかにする。さらに文化や思考様式と、言語の意味構造がどのように連関しているのかを、豊富な事例を挙げながら解説する。意味論の新しい世界を切り開いて長く読まれた記念碑的著作を復刊する。
(仮)
序章 二つの挿話:「青木屋」と「ブルー・ツリー」、「借りる」と「貸す」
第一章 言葉ともの
第二章 意味の類似性
第三章 意味の曖昧さ
第四章 言葉の意味する部分と意味しない部分
第五章 意味の変化
第六章 文法と意味
第七章 センスとナンセンス
第八章 言語と文化・思考
内容説明
言語を文化として捉える「意味論」の名著。「言語は伝達のための手段にすぎない」という常識とは逆に、言語が意味や文化を作り出すことを示したのが本書である。「アパート」と、「マンション」「レジデンス」との語感の違い、「厠」から「便所」、「手洗い」「洗面所」「トイレ」への移り変わり、「讃美歌」からの「ヨンビカ」という幼児の誤った造語、「薄霞」を「臼が住み」と聞き違える歌詞解釈など、日常的な言語使用の場面を豊富に引きながら平易に解説し、言語と意味の豊かな世界を切り開いて飽きさせない。「入門以前」の読者を対象にした、魅力あふれる言語学への招待。
目次
序章 二つの挿話
第1章 言葉ともの
第2章 意味の類似性
第3章 意味の曖昧さ
第4章 言葉の意味する部分と意味しない部分
第5章 意味の変化
第6章 文法と意味
第7章 センスとナンセンス
第8章 言語と文化・思考
著者等紹介
池上嘉彦[イケガミヨシヒコ]
東京大学名誉教授、昭和女子大学名誉教授。1934年、京都府生まれ。東京大学で英語英文学(B.A.,M.A.)、イェール大学大学院で言語学(M.Phil.,Ph.D.)を専攻。インディアナ大学、ミュンヘン大学、ベルリン自由大学、チュービンゲン大学、北京日本学研究センターなどで客員教授、ハンブルク大学、ロンドン大学などで客員研究員。日本認知言語学会名誉会長、日本記号学会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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