内容説明
駅前のコインロッカーから女性の左腕が発見された。「ロックスミス(錠前師)」を名乗る犯人は、その手に鍵を握らせ、ヒントとともに次のパーツを捜せと指示してくる。筋読みに優れた女性刑事・城戸葉月を中心とした警視庁捜査一課殺人犯捜査第六係は都内を奔走する。一方、エンバーマー(遺体衛生保全士)の折口聡子は「ウツロ」と名乗る人物に監禁され、手足がなく顔を切り裂かれた女性の遺体の復元を要求される。ロックスミスとウツロは同一犯なのか? その狙いは? 姿なき猟奇犯に挑む二人の女性の運命が交錯する時、驚愕の真相が明かされる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
92
麻見さんの文庫最新刊です。麻見さんの文庫は今までにほとんど読んでいるのですが、一番面白かったのではないかという気がします。コラムニストの香山二三郎が解説で麻見さんは日本のジェフリー・ディーヴァーとまで言っておられます。私も同感ですが、警察よりも犯人像が特徴があるように感じました。今までのシリーズではなく新しい女性警部補(天海祐希さんをおもわせます)が筋読みをして犯人像に迫っていきます。エンバーミング(遺体衛生保存)についてかなり勉強されているようです。2025/06/13
akiᵕ̈
33
ロッカーの中から人の腕が出てきて、そこにはゲームの始まりを予告するメモが。過去に同様の事件に巻き込まれた弟を持つ葉月と、おばあちゃん子で諺好きの沖田のバディでこの事件の真相を追っていく。この事件のキーとなるのは、まさに鍵。犯人もロックスミスと名乗り、鍵とメモに書かれたクイズに警察は翻弄される。それと並行して、犯人に死体のエンバーミングを施す為に拉致監禁された、エンバーマーの聡子の様子が語られていく。このロックスミスたる人物は一体誰なのか、最後の最後まで強いヒキで引っ張られていく。聡子と沖田の推察もお見事。2025/06/14
ぴ〜る
17
犯人と警察の攻防戦か⁈の流れで面白かったんだけど、犯人が良くも悪くも私的にはインパクトの弱い人物でラストの方が若干呆気なく終わってしまった気もする。それでもこのコンビの続編があるのなら追ってみたい。2025/07/04
ドットジェピー
7
面白かったです2025/06/16
ohion
5
コインロッカーから見つかった女性の腕。捜査にあたる捜査一課の女性刑事、筋読みが得意。 一方で監禁事件が並行で動く。ふたつの事件がどうつながるのかと読み進める。着実な捜査だけど、なかなか事件の真相はみえず、一気に畳み込む感じ。楽しんで読めました。 続くとみせる設定もあるのでシリーズ化前提と思われるが、18年の単行本を文庫化したものでまだ続編はない様子。2025/07/06
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