内容説明
江戸川乱歩賞受賞作『北緯43度のコールドケース』シリーズ!
爆弾魔の真のターゲットは?
博士号を持つ異色の警察官が札幌で発生した爆破事件に挑む。
「伏尾美紀は日本の警察小説を変える作家になるのかもしれない」杉江松恋(解説より)
圧倒的ストーリーテリング。骨太の警察ミステリー。
札幌の新設大学で発生した爆破事件。
博士号を持つ警察官・沢村依理子が捜査に加わる。
公安との駆け引きの中で進む捜査は行き詰まり、沢村に特命捜査の命が下される。
爆弾魔の真の目的は?
かつて研究者として大事な人を失った過去を持つ沢村は、事件の真相に迫る。
乱歩賞受賞作家による骨太警察ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
チーママ
76
シリーズ2作目。札幌の新設大学でおきた爆発事件。異色の経歴を持つ警部補の沢村は内勤の仕事から捜査1課に招集される。道警のジェンダー平等推進のアイコンにされた人事に虚しさを覚えるも、班長に指名された沢村は責任を全うすべく動き始めるが…。奈良を除いて職場はほぼアウェイ状態だった沢村が、食えない人物だと思っていた片桐管理官や班のキーパーソンの松山らと連携しながら捜査をすることで職場の面々との関係性も好転。職場はアウェイではなくなった。あの人物も沢村のように生きていたなら道を踏み外すことはなかったのかな。2026/03/04
道楽モン
66
デビュー作に引き続き主人公は、ノンキャリアながら博士号を持つ女性刑事。舞台は北海道警察。前作では誘拐事件捜査の中、署内での立ち位置や主人公のトラウマが物語の背骨になっていた。今作はテロ爆破事件。警察組織内での軋轢も公安との戦いとなり政治性も含んだ複雑なものとなっている。ただ、特異な属性の主人公ではあるが、眼の前の事件解明に誠意を持って全力で取り組む姿勢が好ましい。役人的価値観の警察組織の中、偏見に屈せず前進を続ける姿には拍手しかない。新しい警察小説だ。本作でこの作者の実力は確たるものであることを証明した。2025/09/25
タツ フカガワ
64
札幌の新設大学の学長室で爆発が起きる。当時学長は別の場所にいて無事だったものの二人の死者がでる。捜査に当るのは社会科学の博士号を持つ異色の刑事沢村依理子だが、事件はテロと判断され公安が主導権を握っていた。一方沢村は、テロではない証拠を探しながら、ある人物に注目する。作中“ジェンダーバイアス(男女の役割についての固定観念や偏った見方)”が効果的に使われていて面白かった。また読み始めてすぐ本作の前日談があると知り、近々読もうと思っています。伏尾さんの語り口はすぐに物語に入っていけるところがいいですね。2026/03/20
よっち
37
札幌に新設されたばかりの北日本科学大学で起きた爆破事件。道警本部の警務部に異動となった博士号を持つ、異色のノンキャリ警察官・沢村依理子が事件に挑む警察ミステリ。思惑が透けて見える特命捜査の命に複雑な思いを抱きながらも、突然班長を任されて公安との駆け引きの中で進めていく捜査。一体誰がどんな理由でこんな事件を引き起こしたのか。爆弾魔を調べてゆく中で思わぬところから繋がってゆく因縁や、時代が変わっても変わらない厳しい現実があって、才能があっても人間関係が上手くないと不遇に陥りがちな状況はなかなか難しいですね…。2025/06/13
あつひめ
27
シリーズ2巻目。警察や大学、病院…いろいろなところで男女の差が今でもどこかであるのかもしれないと思いながら読み進めた。技術や知識、才能がある人を男でも女でもどんどん活躍させたらいいのに…と思うのは物を知らなすぎる私のような一般人の考えなのかもしれない。組織という中に居たらそれだけではだめなのだろう。男社会なんて組織はなくなればいいのに。人間社会と改めて男女平等になればいいのに。なんだか読んでいても悲しい気持ちになった。男社会の警察でガンバル沢村さんを応援したくなる。2026/06/26
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