内容説明
ロシア革命後もロシアとポーランドに分割統治され、大飢饉後、第二次世界大戦でドイツの侵攻を受けホロコーストの場となったウクライナ。ソ連復帰後も苦難の道を歩み、原発事故を経て連邦から離脱。なおもロシアに干渉され市民革命を重ねた現代史をふり返る。
目次
――上巻より続く
Ⅳ 戦火に包まれた世界
第18章 国家の誕生
第19章 砕け散った夢
第20章 コミュニズムとナショナリズム
第21章 スターリンの要塞
第22章 ヒトラーのレーベンスラウム
第23章 勝者
Ⅴ 独立への道
第24章 ウクライナ・ソヴィエト共和国
第25章 グッバイ、レーニン!
第26章 独立広場
第27章 自由の代償
第28章 新しい夜明け
終章――歴史の意味
謝辞
監訳者解説
参考文献
年表
歴史人名録
索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
燃えつきた棒
31
2021年7⽉12⽇のウラジーミル・プーチン「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」(⼭形浩⽣ 訳/以下「プーチン論文」という。)に抗して読んだ。/ (1)《ロシア⼈とウクライナ⼈は⼀つの⺠なのだと述べた》(プーチン論文)/ プーチン論文では、ホロドモールについて、次のようにふれている。/ 《1930年代初期の集産化と飢餓という共通の悲劇はウクライナ人の虐殺として描かれる。4》/ 《4 訳注:いわゆるホロドモールのこと。⼤規模不作による飢饉で⾷料徴発と「富農」弾圧が⾏われたときには→2025/03/20
穀雨
7
下巻は第一次世界大戦から現代まで。ホロドモールや独ソ戦の時期はもちろん、あまり語られることのない戦後のウクライナ社会についてもていねいに解説されていて勉強になった。1920年代のソ連がウクライナの民族文化を保護する方針だったことは意外。現代では、1990年代のウクライナ経済の落ち込みが世界恐慌期のアメリカ以上だったことにおどろく。また、ソ連崩壊時点で世界第3位の「核保有国」だったとのことで、よくロシアへの引き渡しがスムーズにいったなと感心した。2025/07/04
kitten
6
図書館本。下巻は、第一次世界大戦から現代まで。ひたすら歴史的な話だけが続いていくけど、この国、想像以上に複雑な成り立ちしているなぁ。後半、地図がほぼなかったので読みにくかった。ハリチナってどのあたりなんだろう?ロシアのほか、ポーランドやオーストリア・ハンガリーなんかも領有したことがあって、地域によって文化的背景はかなり違う。クリミアはもともとロシアのもの、という方がわかりやすそう。残念ながら、この本はロシアの大規模侵攻の話は書いてない。それ以前に書かれたもののようだ。何にせよ、もう戦争やめないか?2025/06/07
birdrock
2
きっと複雑な歴史なんだろうなと思っていたが、その通りだった。広大な肥沃な土地なので古代からみんな住みたかったんだ。この本を読んでもよくわかないのは、ウクライナの人たちが現在の(またはそれに近い)国境線を意識して「自分たちはウクライナ人」と意識したのはいつなんだろうか。それが国を守って戦う意識の根源のはずだから。現代のロシアのウクライナへの介入にはうんざりするが、ウクライナ社会の腐敗も、エネルギー問題とその利権が根元と言えど、悲しい。 早く恒久的な平和が訪れますように。2025/04/27
takao
1
ヘロトドスはスキタイ人を記述2024/10/06




