光文社文庫<br> 能面検事の死闘

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光文社文庫
能面検事の死闘

  • 著者名:中山七里【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 光文社(2025/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784334106669

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内容説明

南海電鉄岸和田駅で無差別殺人事件が発生。7名を殺害した笹清政市(32)は、自らを“無敵の人”と称する。数日後、大阪地検で郵送物が爆発、6名が重軽傷を負った。被疑者〈ロスト・ルサンチマン〉は笹清の釈放を求める。不破俊太郎一級検事も新たな爆破に巻き込まれ――。果たして、連続爆破事件は止められるのか? 〈ロスト・ルサンチマン〉の真の目的とは? “棄民”と“司法”の対決が始まる。人気検察ミステリー第3弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワレモコウ

50
能面検事3作目。通勤通学でこみあう岸和田駅前で、無差別殺人が起き7人が惨殺される。逮捕された笹清は、就職氷河期で人生を狂わされたと、世を逆恨みしての犯行だった。ネットでは笹清擁護の声も大きくなり、彼の釈放を求める「ロスト・ルサンチマン」と名乗るものから大阪地検へ爆発物が送られ、職員が重傷を負う事件に。この連続事件の捜査にあたった不破検事も、相次ぐ爆発物事件の被害者になる。ここに来て、なんだか似たような展開だなと思うし、「ロスト・ルサンチマン」の正体も、なんとなくわかってしまった。読みやすかったけど。2025/07/30

鐵太郎

26
今回は不破検事と惣領美晴検察事務官のやり取りではなく、拗ねたニートによる無差別殺人の修羅場から始まります。駅前にレンタカーで突っ込んで2人をはねて殺し、それから5人の老人子供をナイフで次々殺戮。こんな残酷な場面の展開でひと息つくと思ったら、この犯人の逮捕のあと彼を英雄に仕立てる組織が現れ、検察庁で爆発事件までおきます。さらに次から次へ凄惨な事件が続き、なんと不破検事までも爆発に巻き込まれて重傷。さあどうなる、というトンデモ展開の末、事件も二転三転、そして四転。まさに「どんでん返しの帝王」面目躍如ですなぁ。2025/07/08

NAOAMI

15
婿の人びと7人を殺した無差別殺人、犯人は即逮捕も、大阪地検で爆弾テロ。犯行声明がロスジェネ世代の代弁者たる犯人を釈放せよと。就職氷河期世代が理不尽に損をしている社会、放置している行政も悪いとSNS共感も交え社会派の様相。無差別殺人に憤る警察、爆弾被害に遭った検察内でも、口には出さないが、私刑を誰もが考えてしまう気運。事務方美晴もご多分に漏れず感情に流されるが能面検事は健在。真っ当なる司法の姿勢を貫く孤高が格好いい。被害者家族がらみで唯一名の知れぬ人物が気を引き驚きは無かったが終盤のたたみ込みはやはり見事。2025/07/12

文庫本依存dive

10
『能面検事の死闘/中山七里』読了。 鉄面皮の不破検事が主人公のシリーズ最新文庫、相変わらずリーダビリティの高い極上エンタテインメントに。 異なる視点の冷静と情熱の行き来で物語が進む。守るものがないからこその「無敵の人」、社会を悪者にした「テロリズム」、肥大した自尊心…次々と事件が広がる中、ちゃんと着地させてくれるあたりが流石の中山七里作品。2025/07/10

九曜紋

10
この「能面検事」シリーズでは最もスリリングな展開。あのロボットのごとき不破俊太郎が瀕死の状態に陥る、という意味ではまさに「死闘」。検察官も最近は権力への忖度か、訳のわからない動きをしているだけに、好き嫌いは別として一切の私情を排し職務に徹する不破の存在が尚のこと尊く思える。社会的に恵まれなかった特定の階層(ここでは就職氷河期世代、いわゆるロスジェネ)のルサンチマンの暴発、という物語の背景は極端な描き方ではあるが、有り得ないと切って捨てることもできない。彼らの怨念はマグマのように沈潜しているのかもしれない。2025/06/13

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