内容説明
男の顔を見た瞬間、私の頭の中で小さな爆発が起きた――! ムサシ、ポチ、ジョーら犬たちは近所の怪しい男との間に、(なぜか昔話風味の)前世からの因縁があったことを思い出す。今度こそ逃すまいと男を追いかけるムサシたちだが……。『パズルと天気』収録、犬たちの勇敢さとユーモアが光る傑作短編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
279
伊坂 幸太郎は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本作は、作家デビュー25周年記念作品、ヴァラエティに富んだ短編集、オススメは、表題作「パズル」&「Weather」です。 https://www.php.co.jp/books/pazurutotenki/2025/07/04
旅するランナー
216
執筆時期も書くことになった経緯もバラバラな5短編。それでも、一貫してユルユルな伊坂ジョークを楽しめます。独特の言葉選び、言葉遊び、言葉の組合せがバリバリ面白い。それでも、ウルウルする感動作がないことは、解けない謎としてマッチングアプリにアップしたい。2025/06/29
R
164
短編集。設定がつながっているようでもあるけど、それは舞台装置でしかなく、作品も一種のプログラムといってもいいくらい組み立てられたパズルのような出来栄えでその創意工夫がとても面白かった。あるテーマを謎かけや、小噺のように仕上げている匠の技を味わえる作品ばかりだったが、天気を扱った短編が特に切れ味抜群で、いい意味で裏切られ、何もかもハッピーな感じが凄く読んでて気持ち良かった。よくできたコントの台本みたいな短編集だった。2025/07/19
hirokun
164
★3 伊坂幸太郎さんの五編の短編集。執筆時期はみな違うにも拘らず、何かよく似た作品の味わいを感じる。正直、私にはよく理解出来ない作品もあったが、私の一押しは、非常に素直なストーリーで、なおかつ読後にほんわかとした温かさが感じられる、「Weather」だ。他の方の感想でも、同一の意見があった。2025/06/16
hiace9000
163
書き下ろし一編に他のアンソロジーで既出の四編を加え、絶妙配置で再編された今作。作家・伊坂幸太郎25年史的楽しみ方もでき、初読みの方もベテランのイサキストさんにとっても安心&鉄板の「ザ・伊坂ワールド」的読書タイムを堪能できます。各話とも全く別チャネルのストーリーなはずなのに、並べて通読すると不思議とおさまりがいい、この心地よさ。通底するのは幸太郎の「幸」なのかも…とも。思わずニヤリの『パズル』とお得意漢字カタカナmixタイトル『透明ポーラーベア』、ひねりとオチにホロリとさせる『Weather』がお気に入り。2025/06/15
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