内容説明
祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり。朗々とした唄、琵琶の音が闇夜に響く。何者かが男に伝える、二十余年の歳月を要して編み上げた物語。その名は――。平氏棟梁・平清盛が四男・知盛。清盛最愛の息子とまで呼ばれた彼だが、幼い頃から病弱で出世は遅かった。だがそんな彼にも源氏という時代の荒波は容赦なく襲い掛かる。弟分で「王城一の強弓精兵」と呼ばれた教経と共に否応なく前線に立つ知盛。没落に向かう平氏を盛り返すことはできるのか。直木賞作家による、熱き血潮が巡る「真」平家物語!(全二巻)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
41
平知盛の視点で描く、今村翔吾版平家物語。2025/06/18
Shun
31
久々に読む今村翔吾さんの歴史小説。本作は源平合戦の敗者側、すなわち平家一門のドラマを描く。日本史における源氏と平氏の戦いは大きな転換点の一つ。そこに著者は一味違う目線を投げかけます。歴史は勝者が作るものなら、なぜ敗北した平氏一派の物語が「平家物語」としてこれまで唄い伝えられ人を惹きつけるのか。琵琶の音色に乗って一族の栄華と凋落の歴史、そして敗者の悲壮な最期が思い浮かばれる。しかしそこにも民の苦しみを想い、時の権力者に抗った英傑たちがいた。知略に秀で既存の武士らしさという物差しで測れない傑物・平知盛の物語。2025/05/20
Y.yamabuki
22
今村さんの人物を描く視点は、いつも独特で驚かされる。清盛が目指した世が面白い。その考えを受け継ぐ知盛が主人公。平家というと一様に驕った人というイメージしかなかったけれど、様々な人々が描かれていて興味深かった。源氏が動き出す後半になるに連れて、評議の場で、戦の場で躍動感が増してくる。下巻は辛くなるのかな?2025/09/30
のあ
21
初めての平家物語! 平清盛、三男の宗盛、四男の知盛、知盛の妻希子…源頼朝はまだ名前だけでの登場、後白河法皇があまりにも汚すぎる。 登場人物が多すぎるし、官名での表現もあるしで本は付箋だらけ。 清盛が成し遂げられなかったことを、知盛が受け継ぎやり遂げようと躍進する生き様が眩しい。 希子さん1人を愛し、側室を持たない事も知盛の株が私の中では急上昇。 下巻も楽しみ。2025/07/15
さよちゃん
15
今村翔吾さんによる「平家物語」 誰だかが奏でる琵琶の音と共に、平家物語の語り‥そのまま物語へ。はい!もう引き込まれました。そしていきなりの涙腺崩壊!まだまだ先があるのにもうここで涙腺がヤバい!‥下巻へ。2025/08/08
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