内容説明
八王子のリユース着物店「本庄の蔵」で着物査定を担当する本庄琴子は、出張買取のため店主・柿彦の運転する車で、横浜に住む日向菊子の家に向かった。「本庄の蔵では着物についた念を祓ってくれる」という噂が流れており、菊子はそれを聞いて依頼してきたらしい。着物の記憶が見えることを、柿彦以外には誰にも話したことのない琴子だったが、菊子の家で触れた振袖の強い「意志」に、つい……。繊細な手仕事で作られた総絞りの振袖が記憶していた恋の物語。シリーズ第二巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
167
こぎん刺し、菱刺しなど、相変わらず着物の知識はわからない。でも面白いシリーズなのは確か。能力を使いすぎて、琴子の体が弱るのが心配。白髪も増えてほしくない。だけど、琴子の家庭環境を考えると、何とかしてあげたいという気持ちはすごくわかる。能力の使いすぎを心配する柿彦は、琴子に対してどんな想いなんだろう。琴子と柿彦の距離感が心地よくも感じるし苦しくも感じる。今回、依頼した菊子さん、真子さんの振り袖を持って、青森まで墓参りしてほしいな。そして、菜摘さん、幸せにね。うーむ、切なかった。泣けた。2025/06/01
榊原 香織
103
着物の記憶が見える不思議な力。シリーズ2 今回は本疋田(ほんびった)絞り。 作者のサインがある(人から借りた本)。舞台も八王子だし、貸し主もしかして作者と縁がある?2026/06/29
mayu
53
シリーズ2作目。着物のもつ記憶を見ることができる琴子と、そのために消耗する琴子を案じる柿彦。琴子も辛い記憶を抱えていると知れば、何もせずにはいられないのだろう。今回は黒い総絞りの振袖。夢を叶えられる人も、本当に愛する人と結ばれる人も少なくて、どこかで現実と折り合いをつけながら生きている。力はありつつも不器用で夢を諦めた彼と、彼を愛していたけど別の人と生きる道を選んだ彼女。大切だったはずなのに、真っ直ぐだった時代だからこその傷つけあったままの別れが切ない。浄化された着物が、想いが受け継がれ良かったと思う。2025/06/15
hirune
37
着物の記憶を夢に見ることで読み解くことができる琴子。今回の件は振袖の亡き持ち主の若い頃の恋人との行き違いの後悔。でもその恋人は自分の納得のいかないことには絶対折れない頑固者なので、どう転んでも上手くいかなかったのでは?と思われた。他の人と結婚して子供も生まれて幸せになったのだからそれで良いし、着物も静まったのでめでたしなんだけど、琴子が消耗しちゃうのが困ったものね😓2026/02/13
ちいこ
36
何とも言えない切ないお話だなと思いました。2025/06/30
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