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内容説明
「夢」の中へ、「物語」の内側へ――『1Q84』を中心に『スプートニクの恋人』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』などの作品群を、ユング心理学の視点から深く精緻に考察し、村上文学に隠された世界を浮き彫りにする。『村上春樹の「物語」――夢テキストとして読み解く』に新たに4編の作品論を増補した決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
129
異世界転生小説が隆盛を誇る遠因は、村上春樹が広く日本人に読まれてきたからではないか。心理学者の著者が「僕らの生きている世界の近辺には別の世界がいくつもあると思う」との発言を切り口に、リアルの入り口から別の世界へ誘う村上の小説作法分析を読んでいくとそう考えてしまう。青豆が殺人を重ねるようになる経緯、間宮中尉のモンゴル経験、多崎つくるの仲間外れなどは異世界への移動そのものだ。厳しい現実に打ちのめされてきた日本人は逃避先として村上春樹を求め、都合のいい世界へ行きたいとの思いが転生物を生んだのではと思いたくなる。2025/10/04
ばんだねいっぺい
26
申し訳ないけど、たくさんの示唆は、受けたが、当方のレベルの低さにより、かえって謎めいた感じがする。顕微鏡で覗いているときは、いきいきしていたのに、プレパラートにのせた途端に干からびていくみたいな。2025/09/13
tom
16
私にとっての村上本の三大不思議のうちの一つは「読んでも読んでも、片っ端からすべて忘れてしまう」ということ。著者は、冒頭で村上本は夢だと論じる。そうなのか村上本は夢の中の出来事なのか。夢は、目覚めたとたんにほとんど忘れてしまう。そうでなくても、しばらく時間が過ぎると、記憶は希薄化される。私の村上本の読書は夢と同じだったのだ。そうなのかと思ってこの本を読み始めたが・・・。書いてることは夢と同じく、片端から消えていった。難しいことを書いてるわけでもないのに、この本は頭の中でカラカラ回るだけだった。2025/11/30
まっさん
2
村上春樹を心理学的に分析するだって!?と思って手に取る。長いことリアルタイムで読んできた村上春樹も文学論や心理学の学問の対象として分析されるものなのだなと。感心する着眼もあり、読んで良かったかなとは思う。本自体が著者の論文をつなぎ合わせたもののため、何度も同じ話が出てきたり前の章と断絶していたりで少し読みにくいね。2025/08/15
パピコ
1
村上春樹氏の「書くことは目覚めながら夢をみるようなもの」という言葉から、「夢」に着目し、「IQ84」を中心に作品を解説していく。「心理学」「ユング」「デタッチメント」「コミットメント」「プレモダン」「ポストモダン」・・聞きなれない言葉に興味をそそられつつ読み進めた。物語を読んでいるときは、ただただその世界にぼやーっと浸っているけれど、こういった解説書のようなものを読むと、再読したくなる。2025/09/15
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