内容説明
父の急逝から1年半。年金の停止、銀行口座や携帯電話の解約、会社の後始末……と、お墓どころではなく、いまだに骨壺は神棚に置かれたまま。いよいよお墓を買うべきか悩むキミコさんだったが、まさかのコロナ禍が到来。白猫も到来。そんな中、うっかり市営霊園の抽選に当たってしまい――。お墓、買うの? 誰が? ……私が!? はたして骨壺の運命やいかに。みなさんはお墓、どうしてます!? 脱線上等! 笑いありしんみりあり(と新たに家族となっためんこい白猫と)のつれづれ北海道日記!
目次
第1回 お墓、どうしてます?
第2回 遠くの天皇陵より近くの身内
第3回 仕事としての蟹祭り
第4回 まだ北海道にいる
第5回 市営霊園の心変わりと強気
第6回 先送りの日々
第7回 まだ飼うと決まったわけではないけれど
第8回 死せるご先祖生けるキミコを走らす
第9回 ままならない日々を生きる
第10回 襖よ、なぜ鳴く
第11回 冬が来る前に
第12回 できること、できないこと、できなくなること
第13回 新型コロナとともに暮れぬ
第14回 父の出番
第15回 こんな地獄ある?
第16回 あの世もこの世も元気が一番
第17回 楽しくて明るくてバカバカしい
第18回 始めないから終わらない
第19回 すべてのミスがなくなりますように
第20回 冬のことばかり考えている
第21回 未来に生きている
エピローグ キミコ、墓を買ってない。
文庫版あとがき キミコ、墓を買う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
171
父が急逝し、お墓を買うか悩む公子さん。そんな時に編集者さんから、“各地の有名な墓地を回って、人にとっての墓の意味や身の振り方を考える”墓巡りを企画されたのが、コロナ禍で墓巡りどころでない。とにかく墓巡りと、墓を買う話はどうしたと思うほどの大脱線エッセイ。とにかく話が脱線して面白い。脱線しつつ、ふと思い出したように墓の話に戻ったり、笑った笑った。公子節が炸裂だ。このエッセイで学んだ教訓は、「人の恨みだけは、時を経ても色褪せない」…うむ、肝に銘じておこう。公子さんのエッセイは面白いわ。2025/06/30
アッシュ姉
62
キミコ師匠の最新文庫。書店で売り切れだったため、お取り寄せ購入しました。重版おめでとうございます!お父さまのお墓をどうするかというエッセイですが、キミコ節で楽しませてくれます。お墓探しもさることながら、お父さまの会社の後始末や諸々の解約手続きが大変だったようで、キミコ先生お疲れさまでした。はなちゃんに癒されてください!2025/05/07
ホークス
37
元本は2022年刊。著者の作品はいつも笑わせてくれる。本書は亡くなった父親のお墓をどうするか、で始まる日記式エッセイ。編集者が企画した大阪の大きな古墳ツアー(お墓の勉強)は新型コロナであえなく中止に。お墓の件や体調の優れないお母さんの件など悩みは多いが、必ず愉快な話にするセンスと信念には敬服する。17年前に猫を亡くしていた著者は、知人から保護猫を勧められた。父親と猫を偲ぶうち、「死ぬ」というのは本当に「いなくなる」ことなんだと思い至る(涙)。でもその後の、保護猫にメロメロの日々もツイッターで知っている。2025/03/30
あつこんぐ
26
久しぶりのケメ子先生の本。昨年の九月に義父・今年の三月に義母が立て続けに亡くなり、我が家の色々を思い出しながら読みました。義実家のお墓は既にあるのでそこは問題なかったのですが、その前段階の葬儀場選びや葬儀のプラン決め、飛んでいくお金…などなど。子供達に迷惑をかけないためにある程度は決めておかなければなぁと思いました。今回はケメ子先生の豪快な酒盛りの描写がなかったので寂しかったです。今となっては「コロナ禍のあの騒ぎはなんだったんだろう」と思いますが。ケメ子先生、また旅に出て豪快にビールを飲んでください。2025/04/16
ミワ
22
お父さんが亡くなりお墓の話で重くなりがちな所、公子先生らしいエッセイ。面白く読ませてもらったけど、大変だったよね。公子先生の文章本当に大好き。2025/05/07
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