中公文庫<br> 広重と女八景

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中公文庫
広重と女八景

  • 著者名:坂岡真【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 中央公論新社(2025/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122076426

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内容説明

「七夕の晩、また君恋橋で逢おう」と男から錦絵を渡された女。
その話を聞いた絵師は、落款から己の描いた絵だと気付き、二人の邂逅を見届けたいと二十数年ぶりに彼の地へ向かう(「小金井橋夕照」)。
名所絵の依頼を受けた歌川広重が「江戸近郊八景」を描く道すがら、人々の抜き差しならぬ恋模様を覗く傑作八篇。
『恋々彩々』改題。〈解説〉細谷正充

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

花林糖

12
(図書館本)『恋々彩々 歌川広重江戸近郊八景』を改題。「江戸近郊八景」の各名所での市井の恋話。 タイトルに広重とあるが「絵師」として登場する。読み易く読み心地も良い良作揃いの短編八話。「吾嬬杜夜雨/ 小金井橋夕照/羽根田落雁/行徳帰帆/飛鳥山暮雪/芝浦晴嵐/池上晩鐘/玉川秋月」2025/07/21

リュウジ

8
★3八つの短編に八人+αの女。以前読んだ「東海道五十三次」の絵に物語をつける形式とは異なり、こちらは絵を描く経緯などを盛り込みつつ狂言回しとして広重が登場し、女たちの人生に絡んでいく。また「名所江戸百景」にある馬糞臭い内藤新宿なんてのも出てきてうれしくなる。話は何れも渋い。どの女も(時に男も)一途というのか儚い夢と誠を心に抱きつつ恋をする(+子を想う)。時に自ら身をひくことでその恋を貫こうとする。何事も面倒がってか答えや結果を早急に求めすぎる現代にはこんな生き方をする人は「いないだろうな」と思いつつ読了。2025/08/20

Ryo0809

3
まさに、珠玉の短編集という言葉がピッタリな本作品。初読みの作家であったが、余韻、抒情、人情、恋情など、江戸とその近郊の風景とともに、市井の男女の心情とともに、しっとりと届く。語られない言葉や文字が行間から立ち昇るようだ。一篇一篇をゆっくりと読み進む。どの話も短編として完結しているのが素晴らしい。久しぶりに、時代小説を堪能した。2025/06/27

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