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内容説明
石本秀一(1896-1982)は、広島カープの初代監督。カープ草創期は、資金難で球団解散の危機に瀕したが、独特の後援会組織の結成など、資金集めに奔走して球団存続に尽力した。その知恵と行動力で有名だが、それだけではない。大正から昭和初期には、高校野球の監督として、広島商業を三度、夏の選手権全国制覇に導き、またプロ野球に転じては、大阪タイガース監督に就任して、二度の優勝を果たしている。
目次
戦争と中等野球
広島商業の黄金時代を築く
大阪タイガースの監督に就任
戦争に向かう日本――国民リーグ誕生
故郷広島にカープ誕生
カープつぶしに屈することなく
カープを追いやられる
三原脩からの招聘――球界初のピッチングコーチ
中日のヘッドコーチに――野球技術者として
ふたたびカープに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
37
石本秀一さんの名前は聞いたことがある程度でした。日本野球を紐解くと、どうしても巨人軍が中心の物語となってしまいます。この著書で、石本さんの足跡を知ることができて、本当によかった。実に理論的な判断で多くの名選手を育ててきたことは、まさに日本野球をつくった、そして、今もその魂は引き継がれていることに、胸が熱くなりました。2019/01/30
Naoko Fukumi Fujita
5
かなり偏った嗜好のため、ハウツー本や体験談は手に取らない傾向にある。ただしノンフィクションは例外。夫が広島生まれ育ち、母が広島育ちということもありカープファン。書評を確か週刊文春で目にし、いつもの銀座の書店にて購入、しばらく積読。アメリカ遠征、食事や私生活の管理、スカウト眼、ひじの冷却、還暦すぎてからのスライディング実演と選手の指導以外に時代先取りの着眼点が記載されている。数々の指導者を生み出したことに納得。カープファンのみならず野球ファンにぜひチャレンジしていただきたい本。2019/08/31
どん
5
カープの草創期に樽募金で有名な石本監督の本があったので、カープファンとして読み始める。 読み進むにつれ、石本秀一さんの野球への愛や、慧眼のすごさが押し寄せてくる。これだけの実績をお持ちとは知らなかった。本当に日本の野球をつくられたという、この題しかないだろう。 カープ初優勝のときの石本さんの映像は忘れられない。 取材開始から10年をかけた、600ページ近くある大作。日本野球のファンには一読の価値あり。 何度か母校の名前が出てきたのはうれしい。2019/02/15
tban
4
本当に野球の神様です 石本秀一さんの事は、広島カープの草創期の 伝説として意識はしていたが、ここまで深く プロ野球と選手育成にかかわっていたのは初見でした。 これは殿堂入りどころか、正力松太郎をこえて現場に おりたった神様だと思います。ものすごい力作です。 驚きの選手たちとの関係や国民リーグまで登場します。 プロ野球三国志の孔明といった立ち位置です。 プロ野球史に興味があれば、必読です。2019/02/01
イチゴタルト
2
カープは結成当初からお金に困っていた。初代監督の石本が広島各地で試合をするアイディアを思いつく。各地で試合をしつつ地元の方からお金をもらい、経営を安定させていった。コーチの面では藤村冨美男や水谷重雄を投手から野手に転向させた実績がある。石本秀一は多くの人に知られていない。石本のほかにも、野球界に多大な貢献をしているのに知られていない人物はいるのかな?と2021/08/24
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