出版社内容情報
本書は、終末期医療、精神科医療に携わる著者が、悩みや不安を抱えている人の話の聴き方についてまとめたもの。
著者はもともと看護師、看護教員であるが、夫の死をきっかけに開眼し出家。人間の根源的な苦しみをケアする、スピリチュアル・ケアの活動を行い、日々、人生のさまざまな問題に直面している人たちと向き合い、話を聴いている。そこで気づいた、「聴く」ことの意味や大切さ、そして相手と自分、双方の幸せにつながる聴き方について説く。
悩みや不安を抱えている人の話を聴くことは、相手のために答えを出してあげることではなく、相手自身が答えを出すのを手伝うことだと、著者は言う。
相手の話に、ただ丁寧に耳を傾ける。それは、一般に「傾聴」と呼ばれるが、この本では傾聴のテキストに載っているようなことではなく、著者自身がケアの現場で実践して気づき、獲得してきたことを、「こうしてみたら」と、一つの提案として紹介している。
内容説明
生きづらさ、不安、絶望感…終末期医療、精神科医療に携わる著者が語る聴き方のヒント。なんとかしようとしなくていい。答えはすでに、そこにある。
目次
第1章 なんとかしようとしなくていい(ハウツーで返そうとしない;なんとかしたいなんて、あなたは神ですか? ほか)
第2章 相手の気持ちを真ん中に置く(相手が求める立場で聴く;「対機説法」のスタンス ほか)
第3章 ただ聴くということ(比べない、ジャッジしない;必要に応じて聞き流す ほか)
第4章 「物語」を書き換える(相手自身が動くように聴く;物語が変われば過去が変わる ほか)
第5章 耳を傾けるところに仏が生まれる(聴き手はトイレ;川は渡らない ほか)
著者等紹介
玉置妙憂[タマオキミョウユウ]
看護師・看護教員・ケアマネージャー・僧侶。東京都中野区生まれ。専修大学法学部卒業。その後、看護師、看護教員の免許を取得。夫の“自然死”という死にざまがあまりに美しかったことから開眼し出家。高野山にて修行をつみ高野山真言宗僧侶となる。現在は、スピリチュアル・ケア担当の看護師として緩和ケア病棟・精神科クリニックに勤めるかたわら、非営利一般社団法人大慈学苑代表として、終末期からひきこもり、不登校、子育て、希死念慮、自死ご遺族まで幅広く対象としたスピリチュアル・ケア活動を実施。講演会やシンポジウムなども行っている。ニッポン放送「テレフォン人生相談」パーソナリティを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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けんとまん1007
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