内容説明
作家・林真理子の代表作
第32回吉川英治文学賞受賞の連作小説
妻、夫、愛人、父、娘・・・
その「秘密」はもう、隠せない。
倉田涼子、三十四歳。不倫という甘やかな幸福を手にしても、まだそれは接吻にとどまっている・・・「爪を塗る女」。
水谷修司、四十八歳。大手銀行勤務。女子大生と関係中だが、過去の従姉の記憶に苛まれている・・・「従姉殺し」。
十二人の生々しい人間の「秘密」を描く、第32回吉川英治文学賞受賞の連作小説集。
解説:藤田宜永
目次
爪を塗る女
悔いる男
花を枯らす
母の曲
赫い雨
従姉殺し
夜話す女
祈り
小指
夢の女
帰宅
二人の秘密
解説 藤田宜永