「平和都市」ヒロシマのまがりかど 広島市平和推進基本条例の制定過程を検証する

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「平和都市」ヒロシマのまがりかど 広島市平和推進基本条例の制定過程を検証する

  • ISBN:9784908443916

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内容説明

イスラエルのガザ侵攻が始まった2023年、「平和都市・広島」では、その足元を大きく揺るがすいくつもの「事件」が起きた。
まずは2月、広島市教委が、故・中沢啓治さんの『はだしのゲン』を、小学校の平和学習教材から削除したことが、地元紙の報道によって明らかになった。中学校の平和学習教材からは、アメリカの核実験により、太平洋を航行中の日本のマグロ漁船、第五福竜丸などが被曝したビキニ事件(ブラボー実験)の記述が消えた。
5月には、広島1区選出の岸田文雄総理大臣(当時)が議長を務めた広島開催のG7サミットにおいて、主要7カ国と欧州連合が、「広島ビジョン」の名の下、核抑止力を肯定する内容の共同声明を発出した。
今、「平和都市」広島で何が起きているのか。
 広島が訴えてきた「平和」とは何なのか。
 混沌とした世界の中で、広島はこの先、どんな役割を担おうとしているのだろうか。
一連の出来事を受けて、この地で平和活動をさまざまな形で展開してきた市民たちは、大きな疑念を抱き始めた。広島はいつから、こうなってしまったのだろうか。それを考えるとき、実は大きな転換点が近年あったことに気付かされる。
それは、広島市議会初の政策条例として2021年6月に成立した、広島市平和推進基本条例だ。一部の市民は、その成立過程を見守り、条例の文言をつぶさに検討し、問題提起をしてきた。本書の執筆陣は、その一部だ。
研究者、元広島市職員、元国会議員、市民活動家、記者など、職業も世代も様々だ。だが、広島がこの先もヒロシマであり続けるのだろうか、という問題意識を共有する仲間として、私たちは「平和推進条例検証会」なる会合を立ち上げ、定期的に集って論議を重ねてきた。情報公開請求によって公文書を入手し、その制定過程を検証するのが主な目的だった。この条例から透けて見えるものは何か。本書は、この間の論議を踏まえて、メンバーがそれぞれの領域に寄せて執筆した論考をまとめたものだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KW

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広島県生まれとして、平和教育で育った自分からすると変化に驚きを感じるものだったことと、岸田首相の発言を知らずに、広島出身の総理が広島サミットを開いたことに、お〜と思っていた無知を知った。 広島県議会が自民党保守派が多いということも含め知らなかったことだが、時代の変化を感じる。 現実的な世界の動きへの対処方法と、広島長崎という世界で唯一の被爆ということを考えた際の自身のスタンスに葛藤はあるが、広島の直近の論点に絞って語れている数少ない本2025/02/09

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