内容説明
日本人の心の奥底、固有の土着的世界観とはどのようなものか、それは、外部の思想的挑戦に対していかに反応し、そして変質していったのか。従来の狭い文学概念を離れ、小説や詩歌はもとより、思想・宗教・歴史・農民一揆の檄文にいたるまでを“文学”として視野に収め、壮大なスケールのもとに日本人の精神活動のダイナミズムをとらえた、卓抜な日本文化・思想史。いまや、英・仏・独・伊・韓・中・ルーマニアなどの各国語に翻訳され、日本研究のバイブルとなっている世界的名著。◆上巻は、古事記・万葉の時代から、今昔物語・能・狂言を経て、江戸期の徂徠や俳諧まで。
目次
日本文学の特徴について/文学の役割/歴史的発展の型/言語とその表記/社会的背景世界観的背景/特徴相互の連関について/第一章 『万葉集』の時代/『十七条憲法』から『懐風藻』まで/『古事記』および『日本書紀』/民話と民謡/『万葉集』について/第二章 最初の転換期/大陸文化の「日本化」について/『十住心論』および『日本霊異記』/知識人の文学 『古今集』の美学/第三章 『源氏物語』と『今昔物語』の時代/最初の鎖国時代/文学の制度化/小説的世界の成立/女の日記について/『源氏物語』/『源氏物語』以後/『今昔物語』の世界/第四章 再び転換期/二重政府と文化/仏教の「宗教改革」/禅について/貴族の反応/『平家物語』と『沙石集』/第五章 能と狂言の時代/封建制の時代/禅宗の世俗化/仲間外れの文学/芸術家の独立/能と狂言/第六章 第三の転換期/西洋への接触/初期の徳川政権と知識人/本阿弥光悦とその周辺/大衆の涙と笑い/第七章 元禄文化/「元禄文化」について/宋学の日本化/徂徠の方法/白石の世界/『葉隠』と「曾根崎心中」/俳諧について/町人の理想と現実
感想・レビュー
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