内容説明
神戸の街で40歳から子育てを始めた作者の、平凡だけどかけがえのない日常。
集団登校を見守り、50歳を前にラーメン漬け生活を捨て肉体改造に励む。
カレーうどんの汁を捨てる妻と大喧嘩、公園に恐竜がやって来る?
朝日新聞の人気連載を書籍化。帯文は岸政彦氏、柴崎友香氏。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えりまき
17
2025(100)エッセイ。スマスイがスマシーになってる!!ショック。同じく「あほんだら、なにしてくれとんねん」です。「犬の腹で、涙は消えてゆく」が好きです。「生きていくことそのものが、どこにも痕跡を残さずに消滅していくまでのひとときの時間に過ぎないのかもしれない。そう考えると恐ろしい。」「サラダっていいもんだ」「本気のラジオ体操」に共感です。2025/04/24
kuukazoo
13
ご本人のSNS(X)がおもろかったので読んでみた。子どもを介して大人は世界と新たに関係を結び、知らなかったものに気づく。おっさん的ゆる生活感の中に時々詩情的な言葉や切迫した思いが表れてはっとする。石垣島旅行(with小3女子)で「昔住んでた東池袋の風呂無しアパート」みたいな宿に泊まり地元のスーパーでごはんを買い子に気づかれないよう部屋に侵入するアリと戦う話が良い。「子供はきな粉をこぼす生き物」確かに。あと戦場にいるけど鶏むねとキャベツは食べ放題と思えばダイエットも辛くない!とか、発想が斬新すぎる(笑)。2025/06/15
いんぐまる
6
朝日新聞で連載時、不思議なお名前に何者なんだろ?と思っていた。文筆家で写真家さんでしたか。タイトルも装丁も、時折挟まれる関西弁もよい。子の手のひらの死んだアゲハ蝶、中上健次の没年と同い年になった誕生日、子に伝える自分だけの秘密を持つこと、鮮明に思い出せるのに、現実にはあり得ない1両編成の電車内の光景、大雨警報最中のスーパー銭湯露天風呂、犬の腹で消えていった涙、子との石垣島滞在記など。笑ったり、心がザワザワしたり、どれも良くって、ここの世界に浸かっていたくて、平民金子さんがとても気になっている! 2025/05/20
らびぞう
5
日々を淡々と書き記している。自分にハマったもの、「朝サラダ」とか、子(男の子かと思ってたら、銭湯の話で、女の子と判明、驚き)との関わりなど、読んでいると、「私にも経験あるある」と頷いてみたり、「ありゃないな」と思ったり、自分の経験とをオーバーラップしやすいエッセイだった。特に、子との石垣島での4日間の日記?が、飾らず、それでいて、親子の絶妙な距離感とかが、表現されていて、凄く楽しく、良かった。旅行に来ているけど、いつもの日常的な過ごし方が、父親らしいなぁと感じた。ハッピーマートの刺身、食べてみたいなぁ。2025/06/15
チェアー
3
1人で生きる悲しみと、2人で生きる喜びと、3人で生きるやるせなさが詰まっている。 2025/06/14