松籟邸の隣人(二) - 炎夏の章

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松籟邸の隣人(二) - 炎夏の章

  • 著者名:宮本昌孝
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • PHP研究所(2025/03発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569858852

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内容説明

吉田茂少年が、大磯の地で、徳川の忠義の士に襲われた! 夏休みをのんびり過ごすため、別荘・松籟邸に滞在している間の出来事である。時は明治27年(1894)、日清戦争前夜、世の中では物騒な事件が頻発していた。外相・陸奥宗光による最強国イギリスとの命懸けの駆け引きが成り、不平等条約改正にこぎつけた日本だったが、まだ徳川の世をひきずり、不満を持つ輩も多かったのである。茂の危機を救ったのは、謎の隣人・天人(あまと)。茂は天人を慕い、天人も茂のことを気にかけてくれていた。そんなある日、茂は大磯に滞在する陸奥宗光夫人・亮子から、天人の壮絶な前半生を明かされる。天人と亮子の切っても切れない関係を聞いた茂は……。虚と実を巧みに織り交ぜた、明治冒険小説第二弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

rosetta

27
★★★✮☆吉田茂も18歳。日本中学や一ツ橋の前身の東京商業や後の東京理科大の東京物理学校やらに入りまくっては辞める。東京や横浜が生活の中心になっているはずだが物語はやっぱり大磯が主な舞台。天人は相変わらず万能の天才ぶりで、少しづつ分かってきたところでは、元アメリカ大統領のジェネラルグラントの養子で、明治天皇から侍従に求められたほどの才能。だがアメリカと日本の影の結であり続けるべく表にはでないようにしている。徳川家のお姫様とか女剣豪とかアメリカからの暗殺者とか紙芝居のように話が大風呂敷に広がるのが楽しい。2025/08/30

信兵衛

15
シリーズ第2弾。 大磯を主な舞台として、明治の貴顕たちが次々と登場する処が本作の面白さ、楽しい処です。2025/04/24

しゅー

5
★★前作は江戸から明治の時代変化で生じたひずみが裏のテーマだった。本作は同じ明治でも、日清戦争を境に帝国主義国家へと成長する日本の苦闘が各短編の背景にある。そして時代を象徴する人物として、陸奥宗光の動静が通奏低音のように連作を通して語られる。天人シンプソンの謎を中心にしていた一巻に比べると吉田茂少年(もう青年か)の活躍が目立つ。ハラハラ・ドキドキするような作品ではなく、休日の読書にちょうどよかった。どの時代まで描くのかな。2025/08/31

chuji

4
久喜市立中央図書館の本。2025年3月初版。初出「文蔵」2023年4月号~24年3月号。加筆・修正。天人の正体が判明した。次作では天人と志果羽の関係はどうなっているのでしょう? 三部作の予定みたいです。2025/06/24

spike

2
ヤング吉田茂の冒険活劇。続編が出ているのを知らず、第3巻刊行を知りあわててまずこちらから。テンポもよく、登場人物の解像度もバッチリ。明治のビッグネームたちがどんどん登場することもあり、読み進めていて楽しい。2025/07/27

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