内容説明
「遅咲きの天才」やなせたかしは、朝ドラ「あんぱん」に描かれるように、愛妻・暢と共に運命を切り開いていく。戦中派の悲観論から脱して、ついに「こう生きる」の絶対的な境地に至る。やなせの生涯を通じて「人生は喜ばせ合い」など、平易ながら深い言葉で、分断と孤立に悩む現代人を癒やす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆり
3
現代人を救うという文言に引かれましたが、そういったアドバイスみたいなものはあまりなかったです。帯にある登場人物もチラッと名前が出てくるだけの人も。暢さんの話も少なめ。やなせたかしさんや夫婦の話というよりは、戦争の話や社会問題と、やなせさんの思想を絡めた話でした。2025/05/11
於千代
2
やなせたかしの生涯と思想をカントと絡めて論じる一冊。やなせたかし展などで彼の人生については知っているつもりだったが、本書では作品には表れにくい内面が描かれており興味深い。晩年になるほど彼自身がアンパンマン的な考えに近づいていくのも面白い。無自覚に込められていた思想が後に本人を形作っていったのか、それともキャラの理念が作者に影響を与えたのか、考えさせられる。2025/06/05
Akim
0
アンパンマンを見たことは無いけれど、哲学としては面白かった。2025/04/20