内容説明
ちいさな子ねこは、びっくりしたように、プーをみましたが、かなしそうにいいました。「あのね、ぼく、もうすぐ、ジャムパンになっちゃうっていわれたの。ねえ、ジャムパンになったら、きっとたべられちゃうよねえ」
著者等紹介
松谷みよ子[マツタニミヨコ]
作家。東京に生まれる。『龍の子太郎』(講談社)で国際アンデルセン賞優良賞、『ちいさいモモちゃん』(講談社)で野間児童文芸賞、『あの世からの火』(偕成社)で小学館文学賞、『私のアンネ=フランク』(偕成社)で日本児童文学者協会賞を受賞。そのほかに、『ふたりのイーダ』(講談社)など作品多数。日本文芸家協会会員。日本民話の会運営委員
渡辺享子[ワタナベキョウコ]
画家。東京に生まれる。絵画教室や文庫で子ども達に接しながら、児童書のさし絵、絵本、紙芝居を制作。子どもの文化研究所所員
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感想・レビュー
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吉田あや
76
日の光が燦燦と降り注ぎ、うっとりとするような香りが立ち昇る色とりどりに咲いた薔薇の庭。花影でうとうとしている1匹の黒猫プー。そこに消しゴムみたいに小さな足音をさせてやって来たのは、目も鼻も一生懸命な真っ白ふくふくなかわいい子猫。背中のあんず色がジャムのように美味しそうな子猫が目にいっぱいの涙をためて心配することとは…。渡辺さんの描く猫の曲線や後頭部のかわいさに癒され、松谷さんのあとがきに心がぽかぽかと温まる。猫とお日様と薔薇に囲まれて迎える春の歓びを噛みしめた猫の日の幸福。2021/02/22
パフちゃん@かのん変更
46
可愛くて、なんだか切ないような話。子猫の絵がすごくかわいい。プーもいいやつだ。2015/03/04
あーさん☆花火大会が迫っています!!
41
再読。2018/04/18
たまきら
27
娘さんが久々に表紙借り。「今年も子猫来ないかな」とワクワクしている模様です。…でも、旅できないよ。2020/03/12
たまきら
21
猫の絵がかわいい~。私小さい頃モモちゃんのシリーズが大好きだったんですが、私の記憶だとジャムはプーのお嫁さんだった気がするんですよ。ここだと「ぼく」って言ってるんですけどねえ…。う~む。これは確かめねば…。2017/11/02