内容説明
韓国発の大ベストセラー小説、待望の続編!
狭くて品揃えも悪く、近所の人から「不便なコンビニ」と呼ばれるALWAYS。深夜バイトの独孤(トッコ)が店を去ってから6つの季節が過ぎた。オーナーのヨムさんは体調を崩し、折り合いの悪い息子ミンシクに経営を、古株のソンスクに店長を任せ、ソウルを離れていた。独孤から仕事を引き継いだ元刑事のクァクも故郷に帰ることになり、ソンスクは愛想はいいが要領の悪そうな中年男性クンベを深夜バイトとして採用する。今日も悩みを抱えた人たちが、ALWAYSを訪れる。一方、クンベにはある秘密があった……。
2024年本屋大賞翻訳小説部門第3位。韓国でシリーズ大ベストセラー、台湾でも大ヒットを記録。ソウルで上演される舞台はロングランとなり、ドラマ化も進行中の世界的ベストセラー「Kヒーリング」小説、日本に待望の続編が上陸!
(底本 2025年2月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
146
ソウルの下町にあるコンビニでは謎のホームレス店員が関係者や来客に不思議な幸運をもたらしていたが、彼が去って後も同じ効果が続いていた。誰もが生き方や生活に苦しむが、店を訪れると思いがけない関わりからささくれた心が癒されていく。未来への不安に苛まれるヘル朝鮮のただ中にあって視野狭窄に陥っていた人びとは、自分の知らない世界を知って新たな道が開ける。そこに描かれる嫌児対立や就職難などの問題は韓国だけでなく、日本や世界にも共通する問題ばかりだ。そこへ前作からの伏線が鮮やかな効果を生んで、読者までも幸せにしてくれる。2025/03/27
mike
86
ソウルにあるコンビニALWAYS 。あれから2年後のコロナ禍の話。マスク、時短営業、ワクチン接種待ち。もろに痛手を受けた飲食業界、演劇界、観光産業。国は違うのに苦しみも辿ってきた道もあの頃の日本と全く同じ。何だかね韓国の人たちが同志の様に思えるんだよ。オーナーは放蕩息子が受け継ぎ、深夜バイトはヘラヘラしてお喋り好きな大きな男が努めている。彼の母の教え「比べるのは癌、心配するのは毒」がとても素敵だと思った。表紙の絵は前作と同じ場所だが今回はALWAYSの明るい未来を感じられる。安心して読めるヒーリング小説。2025/04/17
あおでん@やさどく管理人
39
【第53回やさどく】今作の狂言回しは独孤→クァク氏から深夜バイトを引き継いだクンベ。口数が多い彼は煙たがられることもあるが、どこか憎めないのはクァク氏の言う通り「人を傷つけることを言わない」からなのだろう。クンベの母の「比べるのはがん、心配するのは毒」という言葉は、比較や心配をし過ぎる人に伝えたい。クンベの正体が明らかになるとともに、前作からのつながりも見えてきて良い読後感。2025/07/31
アオイトリ
32
続編の邦訳を待ってました!なんと、前作でいちばん不愉快な登場人物(コンビニオーナーのダメ息子)がフォーカスされるとは。大好きな独孤さんは出てこない…独孤さんに変わって、風変わりな深夜バイトのクンベ登場。このおしゃべりな大男が中心となって人間ドラマが繰り広げられます。お母さんを大切に思うところはお国柄だなぁと思う。熾烈な競争社会と言われる韓国。燃え尽き症候群を扱った小説がKヒーリングとして世界の注目を集めているそう。楽しみが増えました♪ 2025/08/05
こばまり
24
1作目の登場人物のその後も知れる上出来な続編。シナリオライターでもある作者はさすが、ほろりとさせる台詞回しがうまい。カテゴライズするならばこれはコロナ文学だ。2025/06/23
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