内容説明
~『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』の
大木亜希子が贈る最新作は、“人生が愛おしくなるお料理エンタメ”
「ずっと、人に振り回されてきた。私さ、心が空っぽなの。
これからはもっと、自分のために生きたい」
元料理人の主婦・白石葉は、夫のモラハラに耐える日々を送っていた。
財布の紐、交友関係、食事、体型まで徹底的に管理されてきたが、
ある日事件が起きる。家から逃げ出した葉が辿り着いたのは、
街の小さなレストランだった。
☆大人気料理家・今井真実さんのレシピつき!☆
自立とはなにか。その答えを葉とともに追う、旅のような物語――寺地はるな(作家)
食べることは、生きること。一つのお店を通して交差するいくつもの人生を追体験して、
何度も心が揺れました。――深川麻衣(女優)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
45
面白かった!とにかく展開が早くて目が離せない。この感じ、秋吉理香子さんに似てるかも。サイレントモラハラ。暴力をふるったり、暴言を吐いたりはしないけれど話しかけても無視したり、独り言のように不平不満を言ったり、冷たい視線を浴びせたり、わざとらしくため息をついたり。相手を態度や表情で精神的に追い詰め、思い通りにコントロールしようとする夫に最後に対決して言いたいことを全て言い切った葉に拍手喝采。それを後押ししてくれた二人、適切な言葉で慰めてくれる天堂、厳しい言葉の中にも優しさがある那津。人物像系がとにかく秀逸!2025/05/13
さちこ
37
文章がスラスラ入ってこなくて挫折してしまった。小説って気力がないと楽しめないとわかった。2025/03/21
愛玉子
29
あまりのリアリティのなさに、読んでいてイライラします。モラハラ夫とそのお友だちが気持ち悪すぎなのだけれど、ただの会社員でこれはなかなかないだろう、芸能界とか、そういう上下関係が特殊かつえげつないところならあり得るかも…?と思ったら作家さんの経歴を見てああ、と思うなど。装丁と「人生が愛おしくなるお料理エンタメ」という謳い文句とはかなり離れた、というか、テーマがブレブレな感じ。モラハラ夫を、最もフィジカルで最もプリミティヴで最もフェティッシュなやり方で潰すところまで描ききって欲しかった(もはやテーマが迷子)。2025/05/04
あっ!chan
27
いや~すごいモラハラ夫だったね!いつの間にか精神的にコントロールされてしまった主人公が、不思議な魅力をもつレストランオーナとそのパートナーに支えられながら、その地獄の環境から抜けでして自立していくまでのストーリ。モラハラだけでなく同性愛や昭和の時代を引きずる結婚観、占いや介護、メイクやファッションなど話題が盛りだくさん、小説だから多少持っていても、案外その辺にありそうな話で面白かった。料理については付け足しのようであんまり本筋とは関係ないかも...最後までやつだけは変わらなかったのが最高のオチ!2025/05/15
まり
26
図書館本。モラハラ夫にビックリ。酷すぎるし、こんなのに耐えられていた葉にもビックリ。体型のチェックは気持ち悪すぎた。葉が飛び出して行ったのは迫力があって爽快だった。料理人として頑張っていく姿や気の強さとか、なかなか楽しく何と言っても天堂さんと那津のキャラが素敵すぎて楽しかった。意外とモラハラ夫とのことが泥沼にならなかったのが良かったような…あっさりなような…もうちょっと揉めてくれても2人がいたらから大丈夫だったのになぁ〜。2025/04/30