内容説明
権利擁護の本質が理解できれば、高齢者や障害者への支援のあり方は根本的に変わる! 国内外の権利擁護実践の現場に通い続けた著者が、当たり前の生活・権利を奪われ絶望的な苦悩に追い込まれた人々に寄り添い、その構造転換を支援する具体的なアプローチを提案する。支援者と当事者の間の深い溝を自覚的に越えるために、ケアマネジャー、ソーシャルワーカー、行政職員など、福祉現場に携わる全支援者の必読書!
【主な目次】
序章 権利擁護が支援を変える
第一章 セルフアドボカシー論
一 セルフアドボカシーから始まる権利擁護
二 相談支援と権利擁護
三 当事者研究とセルフアドボカシー
第二章 セルフアドボカシーから権利擁護まで──アメリカにおける権利擁護機関・アドボカシー実践──
一 個別事例から法改正にまで取り組む公的権利擁護機関
二 強制入院時における「患者の権利擁護者」の役割
三 障害児教育の現場における隔離・拘束
四 権利擁護の四つの側面
第三章 日本における先駆的実践──精神医療の「扉よひらけ」──
一 「入院患者の声」による捉え直し
二 NPOのアドボカシー機能の「小さな制度」化とその課題
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Daiki Enomoto
1
権利擁護について本格的に、実践的に学べる一冊。権利擁護は、支援が必要な当事者の「◎◎したい」を、最大化するための手段であり、目的ではない。権利擁護のことを実践的に書かれた本は少ない印象の中、本書はセルフアドボカシー、相談支援と権利擁護、アメリカでの実践、日本での実践と、いくつかの角度から解説している。2022/02/28
丸坊主
1
正直なところ、前作「枠組み外しの旅」よりもわかりにくくなったように感じました。前作に戻って、それから再読したいと思います。2014/01/04
Yoshifumi Okada
0
ラディカルソーシャルワークここにあり。凄く参考になりました2016/01/03
Nao
0
私は福祉の専門学校に通っています。教科書を読んだ段階では、『権利擁護』とか『アドボカシー』とか、用語がわかる程度の認識しか出来ていませんでした。この本を読んだことで、『権利とはどういうものか』『権利を守るとは具体的にどうすることか』がなんとなく掴めたように思います。理解を深めるために、前作にあたる『枠組み外しの旅』も読んでみます。2015/12/05
YASU
0
障害者の人権擁護・支援に関して政策的に突っ込んだ専門書は多くない。その点で、地味ながら意欲作だと思う。具体的には2012年の骨格提言なのだが、これが政権によって無視されて以降の現状は、歯がゆい。本書もまたその歯がゆさから脱せられてはいない。もちろん竹端氏のせいではないのだが。とりあえずここの現場レベルで小さな取り組みを模索していくほかないのだろう。2023/12/03
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