内容説明
キャバクラ。一見華やかな夜の世界だが、そこには、女性を苦しめる出来事が掃いて捨てるほど存在する。賃金未払いは当たり前、セクハラや暴力が横行する世界に対する怒りと闘いのための一冊。2009年の結成以来、200件以上ものキャバクラにおける労働争議を行い勝利してきた労組、キャバクラユニオン。その闘いと雇用トラブルの実例を生々しくえぐり出し、キャバクラの生態と、雇用主、客、さらには世間から向けられる偏見に苦しむキャバ嬢の日常生活を活写。雨宮処凛さん推薦!
【主な目次】
はじめに――「おまえら、ヤクザか?」
01 業界潜入! わたしのキャバ嬢実録日記
02 「キャバクラに昼の世界の法律は通じない」か?
03 自己責任と給与明細の暗黒
04 キャバクラ・暴力とハラスメントの巣窟
05 キャバ嬢たちのロード・オブ・闘争
あとがき――残酷物語を超えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sasha
14
キャバ嬢だって労働者なんだよ。だから、労働に対する賃金はきちんと支払われなくてはいけない。でも、経営者にそんな意識はなく使い捨ての商品扱い。理不尽な労働環境に置かれたキャバ嬢たちと共に闘うのがキャバクラユニオン。その活動やキャバ嬢・ボーイさんたちの現状を綴っているのでとても参考になるし、予想以上に過酷な環境なんだとは伝わってくるのだが話し言葉そのままで文章にしているので読み難かった。もう少し、文章全体を整えて発行するればよかったのにな。2018/05/06
itokake
6
肌に合わない本だった。キャバクラユニオンという労働組合の活動記録で、いきなり「団体交渉」「争議」というワードが突っ走る。憲法28条で保障された労働者の権利ではあるが、最近は争議(ストライキ等)件数は減っているとか。困った人が駆け込む場所はあったほうがいい。だけど、キャバ嬢経験も浅く(かつ業界としては異色なタイプ)、視野の狭さが散見される著者が残念。キャバ嬢さくらさんのブログの方が私には納得できた。ブレイディみかこは本書を絶賛。左だしね。水商売への偏見は困るが、そこに光を当てすぎても困る人もいる。2021/07/18
kg
6
とんでもない世界でのたたかいが書かれていて、複雑な気持ちになるのだけれど、キャバユニの活動をとおして、団結権や労働組合の存在意義を再確認させてくれる一冊です。2018/11/15
n yamamoto
5
素晴らしい!労働組合ってこうだよ。千羽鶴の鶴よこせとか沖縄旅行の報告とか偏った宗教的だか政治的活動だかの報告会や勉強会じゃねぇよなぁ。捨ててよかった。 あとがきがいいね。泣き寝入りいいじゃない、思いっきり泣いて、寝て、元気が出たら何かやろう、たくさん元気になったなら取り返しに戦うのもいい。2019/03/14
n75
5
たぶん若い層にも読みやすいようにだいぶ砕けた文体で書かれている。最近いろんな場面で被害者がメディアに訴えて大事になってるのを見るに付け、普通に解決できないのか?と思っていたけど、別に大衆の意識を変えるとか世論を味方につけるとかじゃなくて、騒ぎを起こして相手方に営業妨害をすることが一つの目的になるのか、というのをこの本を読んで思った。給料払わないブラックな店でも客は関係ないし、客がいる限り店は続くだろうけど、騒ぎに巻き込まれたくないという保身で客足が遠のくことでダメージを与えるという仕組みなわけね。2018/09/04
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