内容説明
<全体=内部+境界+外部>であり、境界は内部→外部、また外部→内部と意味を変容し得る──。他に類を見ない数学的・哲学的スタイルで近代日本文学の常識を覆した『意味の変容』。若き日を放浪のうちに過ごした異能の作家・森敦が、光学工場やダム建設現場での思索を結晶させた究極の私小説であり、その理論を代表作『月山』などにおいて具現化した文学論でもある。新編にあたり、空海の足跡を辿りつつ真言密教を独創的に読み解いた『マンダラ紀行』、京城で過ごした幼少期に始まる豊饒な半生をユーモラスに語り尽した『十二夜』を併録。森敦の思想の全貌を明らかにした決定版。
目次
意味の変容/寓話の実現/死者の眼/宇宙の樹/アルカディヤ/エリ・エリ・レマ・サバクタニ/意味の変容 覚書/マンダラ紀行/大日のいますところにありながら それとも知らず去りにけるかな/大日はいまだ雲霧におはすれど ひかり漏れ来よ橋を渡らむ/大日のもとに至るか弘法の 市にぎはひて心たのしむ/大日は大仏なりや半眼に いとおほらけくここにまします/絶巓にいます大日いや遠く 足なへわれにいよよ幽し/大日の分かつ金胎求め来て 坂を下ればへうべうの海/十二夜 月山注連寺にて/講演 第一夜 わが人生/講演 第二夜 学ぶは遊ぶなり/講演 第三夜 懼れざる人/講演 第四夜 天上の思い/講演 第五夜 ソウルの空/講演 第六夜 深夜の繁華街/講演 第七夜 楽しかりし日々/講演 第八夜 美しい夜/講演 第九夜 島々の景観/講演 第十夜 飛雪の虹/講演 第十一夜 倭し美し/講演 第十二夜 吹雪も過ぎて/解題 井上明芳/『意味の変容』論──「解説」にかえて 柄谷行人
感想・レビュー
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