内容説明
麻布競馬場氏(作家)推薦!ーーーー生きづらい現代日本の「意外な正体」を暴いてくれる。
三宅香帆氏(文芸評論家)推薦!ーーーーこれは「テーマパーク化する日本」の予言書だ!
東洋経済オンライン・現代ビジネスオンライン・文春オンラインなどで超話題!
Z世代ジャーナリストが論じる令和の都市論・消費論
コロナ禍を経て、明らかに変わった日本
私たちは何に幸せを求めるのか?
SNS時代の分断は、都市をどう変えるのか?
はじめに ニッポンであってニッポンではない場所「ニセコ」
第1章 「ニセコ化」とはなにか それはニセコだけで起こっているものではない
第2章 「ニセコ化」する都市 「ニッポン・テーマパーク」から渋谷まで
第3章 成功の鍵は「ニセコ化」にあった スタバ、びっくりドンキー、丸亀製麺
第4章 なぜ今、「ニセコ化」が生まれたのか ディズニーとマーケティングが手を結ぶ
第5章 「ニセコ化」の波に乗れない企業とは ヨーカドー、ヴィレヴァンがマズい理由
第6章 「ニセコ化」の裏ですすむ「静かな排除」 居心地の悪さを感じる人たち
終章 誰も「ニセコ化」からは逃れられない 「推し活」と「キャラ化」で失われたもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
24
ニセコ化ってなんだ? 外国人富裕層向けに特化したスキーリゾートの成功例を「選択と集中によるテーマパーク化」と定義して、日本各地の場所や店舗の事例を紹介。その弊害も説く。成功例としてスタバ びくドン、丸亀製麺。失敗例としてヴィレヴァン、イトヨーなどを挙げてます。マーケティングに詳しくなくてもなんとなく納得出来るけどもネット記事まとめのようで理解が浅いからすぐ忘れそう。あと渋谷の宮下公園の跡に出来たミヤシタパークは行ってみた知り合い(63歳)が恐ろしい疎外感だったって言ってたのはコレかーと腑に落ちました。2025/05/05
しゅん
10
ニセコ化とは「マーケティングされたテーマパーク性」。びっくりドンキーやスターバックス、そしてニセコ。企業と自治体の変化から日本の変化を導く。今までの著者の文章の中でもっとも論理がクリアだったし、「選択と集中」という「ニセコ化」を二重に捉えているのもよかった。2025/03/29
yunyon
8
「ニセコ化」というタイトルの中にTDLやスタバ、ヨーカー堂とヴィレバンの凋落、各地の観光地問題などいろいろ詰め込んだ、「選択と集中」「静かな排除」の話。最後には推し活、ホス狂なんかのトレンドも入って、一見なるほどなんだけど…、こういうことは今までのトレンドの中でもずーっと繰り返されてきたことなのかな、とも思う。新大久保の変遷を身近に見てきた者として、新大久保が韓国好きの若い女子の聖地になった理由は、ニューカマーの韓国人の経営者の町なのは納得!2025/03/07
うさぎや
6
これもまた、いわゆる「分断」を表すひとつのかたちなのか。2025/03/27
ざっく
6
街がニセコ化していく、と思っていたら、ニセコ化していたのは自分もだった、、、と言う話。企業の選択と集中の話は、ちょっと結論ありきのように感じもして、選択と集中をせず成功した企業もあれば、選択と集中をして失敗した企業もある気がする。キャラ化=人間の選択と集中、という視点は斬新だった。最近は、良いところではキャラ化するように、悪いところはキャラにとらわれないように、と意識するとちょっと生きやすくなった。自分が生きやすくなるように選択と集中を行い、ニセコ化した先の自分は幸せだろうか。2025/03/12