内容説明
【選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞を受賞作、待望の文庫化!】 惣菜と珈琲のお店「△(さんかく)」を営むヒロは、晴太、蒼と三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に中学校へ出かける。 しかしある日、蒼は卒業したら家を出たいと言い始める。ヒロは、激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていた―
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
43
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/02/post-c44ad5.html 書名の「さんかく」は三人が描く「三角」で、経営する惣菜店の名前です。肩寄せ合って暮らす三人が愛おしかったです。2025/02/16
よっち
29
惣菜と珈琲の店「△」を営み、晴太、中学三年生の蒼と3人兄弟だけで暮らすヒロ。しかしある日、蒼が中学卒業とともに家を出たいと言い始める不器用な家族たちの物語。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れて、蒼は元気に学校へ出かける。そんな穏やかな日々を続けてきた3人が直面する変化の兆し。それぞれ複雑な事情を抱えている3人だからこそ、今の家族のあり方が変わることに敏感で、けれどかけがえのない存在だからこそ、これからどうあるべきかということに真剣に向き合いたい、そんな相手を思う気持ちがとても優しい物語でした。2025/02/05
林檎
10
惣菜と珈琲のお店『△(さんかく)』。ヒロが惣菜を作り、晴太が珈琲を淹れ、蒼は中学校に通う、そんな三きょうだいが暮らしている。一見和やかに見えるその暮らしぶりは、3人がそれぞれ複雑な事情を胸に抱え秘めている上で成り立っていた。しかしそれぞれの事情に向き合うタイミングがやって来る。お互いが思いやり、大事にしているからこその生まれる摩擦が読んでいて愛おしい。近いけど遠い、遠いようで近い、人との関係を考える。2025/03/22
陽ちゃん
8
ヒロが作った惣菜と晴太が淹れるコーヒーを売る「△(さんかく)」が舞台。ヒロは晴太と蒼の三人で暮らしていますが、彼らの事情が明らかになるにつれ、現実にはありえない設定ですが、ヒロに料理を教えてくれた優子や、お店の常連さんたちといった周りの大人たちに見守られながら築いてきた関係が尊いなと思います。中3になった蒼が卒業後、家を出ると言ったことでヒロも晴太も動揺しますが、なんか良い感じに落ち着きそうで良かったです。家をでた後の蒼やお店の様子、そしてヒロと花井さんがどうなっていくのか、続編がでたら嬉しいです。2025/02/26
なつ
5
独特の表現力があって出てくる料理が美味しそうな兄と姉と弟のほのぼのホームドラマ。かと思ったら、血のつながらない3人には複雑すぎる事情があり、それぞれを思いやる気持ちで肉親とのトラウマを乗り越えていくという、なかなかヘビーな物語でした。彼らが営む△というお惣菜屋がとても魅力的。さらりと読めるけど深く記憶に残る一冊。2025/06/04
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