日本史 敗者の条件

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日本史 敗者の条件

  • 著者名:呉座勇一
  • 価格 ¥950(本体¥864)
  • PHP研究所(2025/01発売)
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  • ISBN:9784569858456

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内容説明

■「はじめに」より一部抜粋 江戸時代の大名で剣術の達人でもあった松浦静山が説いたように、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」である。華麗な成功は必ずしも「勝利の方程式」に基づくものではなく、偶然や幸運に支えられていただけであることがままある。一方で、敗北や失敗には明確な原因がある。であるならば、むしろ歴史上に無数に存在する凡庸な失敗を反面教師とするほうが役に立つのではないだろうか。景気が悪く退屈な話だったとしても、敗者の失敗に関心を寄せ、同じ轍を踏まないよう心がけるほうが、成功者の派手で華麗なリーダー論に接して気分が良くなるよりも、よほど意義がある。本書では、あえて歴史上の敗者に注目し、彼らがなぜ敗れたか、失敗したのかを考察していく。 ■目次【第一章】現場主義・プレーヤー型 ●源義経:最強プレーヤーはなぜ「独立」に失敗したか ●西郷隆盛:情に流された英雄の末路 ●山本五十六:大作戦を破綻させたコミュニケーションの欠如 【第二章】サラリーマン社長型 ●明智光秀:「三日天下」を招いた決断力不足 ●石田三成:最大の敗因は組織づくりの軽視 ●田沼意次:官僚の枠を超えられなかった改革者の限界 【第三章】オーナー社長型 ●後鳥羽上皇:自身の権威を過信した「名君」の誤算 ●織田信長:部下の謀叛を招いた「ブラック企業」の長

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

98
源義経/西郷隆盛/山本五十六を現場主義・プレーヤー型、明智光秀/石田三成/田沼意次をサラリーマン社長型、後鳥羽上皇/織田信長をオーナー社長型と分類するところまでは面白いが、この分類が「敗者の条件」という論考に上手く結びつかない。義経/西郷/光秀/三成はなぜ謀反を起こしたか、田沼/信長は本当に改革者なのか、五十六/後鳥羽上皇の失敗の原因は何かなどに関して、旧来の先入観に捉われず、最新の学説を紹介した考察は興味深いが、個別の議論に終始してしまい、「敗者の条件」としての普遍的な分析に広がらないことが残念である。2025/05/03

skunk_c

60
PHPの月刊誌『Voice』連載のものをまとめたもの。したがって現代会社経営への教訓といった視点がかなり盛られており、それとは無縁な読者からするとやや鬱陶しい。しかし内容は著者らしく先行研究を踏まえて比較考量したものであり、また特に専門分野の中世に関しては鋭い視点で論じている部分が多い。それこそ歴史に「素人」な著者の論に対しては容赦ない批判を加えているのが痛快。また、西郷隆盛の項では征韓論争の学界の通説は西郷征韓論説としておきながら、敢えて深入りしなかったのは、きちんと論証するには紙面が不足だからだろう。2025/04/16

内藤銀ねず

29
呉座さんの著作は、「もっと読んでいたい、止められない本」になりました。なにしろ歴史上の人物に対しての評価軸がはっきりしている。人物に対する好悪でなく、一次資料から浮かび上がる人物像の輪郭をきちんと捉える。また、著作ごとに「何を目的として書くか」が一貫していて、無駄が少ない。まさにそういうところが他の研究者(または歴史オタク)からは攻撃的と思われてしまうのかもしれないな、とも思った。少なくとも私にとっては「私が気づいてないこと(または知らないこと)を理路整然と教えてくれるひと」です。2025/01/25

きゃれら

21
司馬遼太郎をはじめとする歴史小説、主に作家が書く歴史本などで一般には定説的に扱われる説を、当時の文書を基にひっくり返していく。言われてみれば、ということも結構あって、例えば織田信長はしょっちゅう裏切られているという話は、浅井長政、松永久秀、荒木村重等々大河ドラマレベルでもしょっちゅう出てきて、そういうふうに言うドラマや歴史ものはなかったから気づかなかったが、光秀に寝首かかれるのは経験から学んでないと言えるのだろう。そのほか意外な見方が満載で、いい加減なビジネス本では学べない教訓が書かれている。2025/03/20

ベンアル

16
図書館本。応仁の乱の著者が、織田信長から山本五十六までサラリーマンの型に分けて、それぞれの歴史と敗因を振り返る。各人の歴史や諸説がわかってよかった。2025/04/06

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