内容説明
貸本屋から本屋となった若き蔦屋重三郎が、才能を開花させ、ヒット作を手掛けていく
親なし、金なし、画才なし・・・ないない尽くしの生まれから“江戸のメディア王”として時代の寵児となった蔦屋重三郎の生涯を描く大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」を完全小説化。
江戸中期、吉原に生まれた蔦重こと蔦屋重三郎は、引手茶屋「駿河屋」の養子となり貸本屋を営む。吉原の妓楼に貸本を運び人気者であったが、さびれていく吉原をなんとかしたいと考えていた。あることがきっかけで『吉原細見』を手掛けた蔦重は、本屋業を始める。しかし経験と実績は浅く、蔦重の前に大きな“壁”が立ちはだかる――。数々の試練に見舞われながらも、蔦重は自らの才能を開花させていく。
折しも、時の権力者・田沼意次が創り出した自由な空気の中で江戸文化が花開き、平賀源内など多彩な文人を輩出していた。蔦重は多くの文化人たちと交流を重ね、ヒット作を次々と連発していくーー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
58
大河ドラマのあらすじを読むか読まないかは人それぞれ。私は放送前に読むほうを選んだ。ドラマを見なくてもすでに小説の内容十分に面白いんだが、ナレーションや登場人物たちのセリフにするとどうかなぁ。ドラマだからたいていは画像でカバーはできるんだけど、視聴者には文字で多くは伝えられないから、テレビでは面白さが伝わらないところがあるんじゃなかろか。小説だからドラマのネタバレを含んでいます。読むかどうかの判断は自己責任でお願いします。2024/12/27
かんらんしゃ🎡
39
蔦重其之捌*本読む前に悩むの図。ノベライズ本は基本読まない。けど女房が借りてきたからここにある。大河12話まであってまだ見ぬ4話も載っている。目の前にある未来。過去の話なのに未来がある。でもこれ読んじまうと日曜日の楽しみが無くなるよなあ。うーん気になる。本を前に考える人のポーズになってしまった。ちょっとだけ読んでみるか。放送したとこまでなら^^; 2025/02/22
まえぞう
29
新年1冊目は今年の大河です。江戸中期では赤穂浪士の時代はちょくちょくでてきますが田沼意次から松平定信の頃は初めてだそうです。昨年の光る君へ同様、動乱期ではない時代をどう描いていくのか楽しみにしています。2025/01/02
りょう
6
大河ドラマ(見たことないけど)の原作っていうかノベライズ版。歴史小説としての大きな波がうまく伝わらなくて、ぶつ切りに見えるのはドラマを再現したからだと思う。1巻で挫折になりそう。2025/10/20
めぐ
5
ドラマは観ていないが、九郎助稲荷を訪れたところ蔦重ゆかりの地と書かれていたので興味を持ち手に取る。ドラマの小説版なので当然ではあるが、演出過剰な筋立てで江戸時代の下町の空気感が伝わるような伝わらないような、登場人物は実在しているもののフィクションを読んでいる印象の強い内容だ。出版業界のしがらみや遊郭の閉塞感を描いていながらも読後感が陰鬱にならないところがエンタメ作品として実に良く出来ている。キリの良い終わり方だが、また気が向けば続きも小説版でチェックかな。2025/09/24




