内容説明
東京西部の川辺で男性の遺体が発見された。心臓を刃物で刺され右胸を抉られるという不審な事件で、警察は男が愛知の硯職人であることを突き止めるが、捜査は難航。犯人逮捕に至らないまま新たに殺人事件が起こる。さらなる被害者は、旧日本軍憲兵の前歴を持つ人物と、東南アジアから極秘の目的で来日した外国高官だった。思いもよらず陰謀の渦中に巻き込まれ殺人の容疑をかけられた青年・崎津は、独自に真相を追い始めるが……。社会派ミステリの巨匠による傑作推理長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうほ
18
川辺で男性の遺体が発見される。男は硯職人と判明するも、犯人は見つからない。事件の裏には陰謀が…。 現代の小説のような奇想天外なトリックも、どんでん返しも、二転三転する展開もなく、古いと言う人もいるけれど、松本清張が1番好き、永遠に繰り返し読める!2025/04/12
stobe1904
14
【松本清張が描くシリアルキラーミステリ】東京西部の河原で発見された男性の殺人事件、東南アジアの要人の射殺事件、一見何も関連が見えない事件に青年の崎津は関係者とされ巻き込まれるが…。終戦直後の混乱、政界の疑惑、渦巻く欲望など松本清張ミステリのエッセンスが凝縮された抜群に面白いミステリだった。巨匠ゆえに優れた作品が多い反面、立て続けに読むと辟易するが、時折無性に読みたくなってしまう。★★★★☆2025/03/31
そうたそ
11
★★★☆☆ 硯づくりの青年・崎津弘吉が留置所で井上広造なる者と知り合ってから、徐々に不穏な騒動に巻き込まれるようになり、やがては巨大な陰謀の中に足を踏み入れていくことになるミステリ巨篇。いつもながら戦後のどこか陰鬱とした雰囲気を感じさせながら、テンポよく進むストーリーは文句なしの面白さ。良くも悪くもいつも通りという感じではあるが、読んでいて飽きることはない。このクオリティの作品を数え切れないほど出しているわけだから、やはり清張はすごい。2025/03/06
かすみ
10
前半は、良くわからない状態で読み進めましたが、後半は一気に解決に向かい、爽快でした。2025/05/24
コマンドー者
2
60年代に連載された長編。ミステリーではなく、戦後の軍需資材横流しの陰謀を巡るサスペンス作品。まあ、事件の結末は予想通りではあるが、意外な人物の隠匿トリックはそれなりに効果をあげており、退屈させず最後まで読ませるのはさすが。2025/05/03
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