内容説明
第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作『暗黒自治区』でデビューした著者による受賞後第一作です。1991年、ソ連海域で国境警備艇に拿捕されたスケソウダラ漁船の乗組員・咲月は、帰国後、地元ヤクザの操縦する特攻船――北海道の根室で生まれ、北方領土近海で密漁を行っていた違法漁船――に乗ることになった。そんななか、周辺の漁船が謎の船から攻撃を受け、乗組員たちは死亡、漁獲物が消失する事件が頻発する。正体も動機もわからない攻撃船は、いつしか『海魔』と呼ばれ、その魔手はやがて咲月のもとにも迫り……。羅臼から網走、そして根室へ。道東を舞台に、激しく繰り広げられるバイオレンスアクション!
【著者プロフィール】
1973年、兵庫県西宮市生まれ。1991年に渡米し、大学進学。卒業後も米国に留まり、NYにて映画助監督やCM海外撮影コーディネーター/プロデューサーとして約10年間活動。帰国後は映像制作会社、大手広告代理店勤務を経て、広告映像制作会社を仲間と共同設立、同社取締役。第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、『暗黒自治区』(宝島社)で2021年にデビュー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
113
タイトルに「根室」とあったので、惹かれて手にとりました。時は1991年、舞台は北海道の道東、羅臼、根室、網走で繰り広げられる謎の日本漁船襲撃殺人事件。果たして犯人はロシアンマフィアなのか、それとも?そんな謎の集団は『海魔』と呼ばれ、『海魔』と対峙すべく特攻船に乗り組んだのは、元海上保安官「咲月」。過去の'事件'からトラウマを抱え、ワケありな生活をしていましたが、その戦闘能力は女性とは思えない高さを持っています。話の流れはスピード感があって良かったのですが、なんとなく肝心の話の本筋が少し不明瞭だったかなと。2023/01/21
金吾
30
ソ連の監視を潜り抜けていた北海道のアウトローたちの雰囲気が出ており一気に読んでしまいます。スリリングな話でした。2026/05/19
you
12
事実に基づいたフィクションにさらにサスペンスを上乗せした感じか。特攻船、レポ船やソ連との関係、環境問題など 、90年前後の知床の時勢が出ている。当時は鈴木宗男氏の尽力?もあり、「もしかすると北方領土が戻ってくるかも」と道民が思っていた時期。頻繁に発生する拿捕や、羅臼御殿と呼ばれる漁師の豪邸など、漁業やソ連を取り巻く不可解なことが多かった時期でもある。なぜこの時期にそこにピンポイントに焦点を当てた小説を書いたのか。関係者がいなくなって書きやすくなったのか。2023/01/03
Nao Funasoko
10
ロシアの水産マフィアと狂信的環境団体とコロナ禍。途中でなんとなくオチが読めてしまったな。(^^;;)2023/05/06
栗山いなり
8
元海上保安官・咲月が漁船を襲う攻撃船『海魔』との戦いに挑むアクション小説。同作者の前作と変わらないアウトローな空気を纏った物語ではあったが前作よりは荒唐無稽感が無くなってたような気がするな。ぶっちゃけると前作よりはるかに面白かった2023/01/07
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