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内容説明
【朝に多い】 → 心筋梗塞・脳梗塞・くも膜下出血・不整脈
【月曜日に増える】 → 狭心症
【冬に3割増】 → 心臓死
病気が生じやすい“魔”の時間帯はなぜ存在するのか?
〈体内で時を刻む精巧なメカニズムが、健康と病気をコントロールしていた!〉
脈拍や呼吸、睡眠はもちろん、細胞分裂やたんぱく質の製造まで、人体はさまざまなリズムにしたがって「いつ」「何を」おこなうかを精密に決めている。そのリズムの乱れが、健康を害する引き金になっていた。
「朝」「月曜日」「冬」など、病気が生じやすいタイミングがあるのはなぜか?
脳出血や心臓性急死にみられる約1.3年のリズムの正体とは?
薬が効く時間、効かない時間はどう決まるのか?
それらを治療に活かす方法は?
時計遺伝子やカレンダー遺伝子の機能としくみから、体内時計を整える食品まで、生体リズムに基づく新しい標準医療=「時間治療」をわかりやすく紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
94
体内時計は1972年発見され、1997年には時計細胞の中に時計遺伝子が発見された。現在、脳の体内時計を親時計、他の体細胞の体内時計を子時計と呼ぶ。サーカディアンリズムは時計遺伝子PERとCRYの転写が元になり、朝の日光と朝食が引き金となる。ヒトの体には24時間以外に約4時間、12時間、7日、1ヶ月、1.3年のリズムがあり、体内時計のしくみに基づき従来より効果の高い治療を目指す治療法を時間治療と呼び、今後の標準治療になり得るという。食と運動と睡眠の生活治療における時間治療こそ医療の基本となる。示唆に富む書。2025/02/09
ジョンノレン
46
体内時計が生命や健康の維持に極めて重要な役割を果たしており、これの乱れが健康に深刻な影響を及ぼすメカニズムを最新の研究成果に基づき丁寧に開示。体内時計の親時計は視床下部の視交叉上核で子時計は全身の細胞に数十兆個。睡眠・食事・運動や投薬や治療時期などについても体内リズムとのトータルな連関を見据えた全体感で捉えて自ら生活改善を試みることも出来る。朝たっぷり光を浴び欠かさず朝食を摂り、出来れば朝食から夕食までを12時間以内にして12時間+αのプチ断食、がリズム正常化の基本かな。新書版に濃密情報充実、絶賛お勧め。2025/06/11
風地
14
魅力的なタイトルです。時計細胞や時計遺伝子があり、宇宙磁場や地球磁場が時計遺伝子に影響を与えることで体内リズム(サーカディアンリズム以外にも様々なリズムがある!)が誕生した…人間も宇宙の一部ということに改めて気づかされます。どうすれば健康になるの?という視点で読んでいたのですが、そんな簡単な結論は書いていなかったです。リズムのずれは個々の差があるということから、治療に活かしていくのもこれからの技術ということでした。○○を○時に摂取すればコレステロールが下がる、的な安直なことを考えていた自分が恥ずかしい。2025/05/16
佐倉
13
24時間のサーカディアンリズムだけでなく12時間、3.5日、7日のリズムが体内に存在しておりそれら複数のリズムの内外のズレが健康に影響を及ぼしていることをクライやパーといった時計遺伝子や宇宙磁場との関係性の観点から論じている本。シフトワークのリスクや3食による身体のリズムの調整などといった身近な健康の話から、惑星の動きや太陽フレア、宇宙磁場が時計遺伝子に影響を及ぼしているという壮大な話まであってワクワクする。体内時計を持たない生物は地球に存在しない。生命の発祥と惑星運行には関係があるのかも。2025/02/21
おだまん
11
宇宙のリズムと生体リズム。時間薬理学に焦点を置いた一冊。高血圧一つにとっても型によってアプローチが異なってくるんだなぁ。ひとくくりにしてはいけない。本書では心疾患とがんについての話でしたが他の疾患についても興味あり。2025/02/16
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