内容説明
盛者必衰の嫌われ者なのに
なぜ平家に心を寄せてしまうのか?
多くの作者たちが書き足し、書き変えてきた壮大な物語を、
図解でわかりやすく解説した入門書の決定版!
鎌倉から南北朝期にかけ、多くの作者たちによって練り上げられた『平家物語』。
史実をベースにしながらも巧みに時を操り、歴史的人物のキャラクター化がなされてきました。
そこには作為があり、政治的背景が隠されています。
本書は覚一本『平家物語』をもとにそれらを紐解き、あらすじや有名エピソードのほか、当時の武士・貴族の行動や考え方なども解説しています。
本書は、『平家物語』の入門書として最適なだけでなく、その複雑さを読み解くことでより深く楽しめるように構成されています。
平安武士の生き様がマルわかりの1冊です。
実は、『平家物語』は滅びの美学や、「諸行無常」を語るための書ではなかったのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
177
へぇ~。平家物語をよく知らなかったことがよく分かります。例えば、祇園精舎は古代インドの寺院にあった無常堂で、ガラス·白銀の鐘の音色は高く乾いている。ことほど左様に、各巻の逸話を詳細に解説し、この物語の無常感だけでなく、長期に渡る形成過程における京都·鎌倉間の主導権争いによる産物であることを知らしめる。平家=猫、源氏=犬、皇族=タヌキ、公卿=キツネで描かれる、ほしのちなみさんのイラストが、楽しいような分かりにくいような。2024/11/03
えんちゃん
63
図鑑だから全部を読解するのは難しいけれど、先日読んだ『さまよう神剣』のおさらいが出来て勉強になった。平家は猫キャラ、源氏は犬キャラ、天皇家はたぬきキャラと、各人を表したイラストが面白い。平維盛と六代は美しかったようで、イラストもイケメン猫だった。2024/06/21
ALATA
57
みなが慣れ親しんでいる平家物語「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・」いつ、だれが語ったものなのか?面白い内容でした。一般に琵琶法師の語り、伝承によるとの通説がありますが中世より130年くらい時を経て数十万人の改作によるものというのは驚き。判官びいきの日本人、皆、義経が好きですもんね。頼朝の挙兵、平家の都落ち、壇ノ浦合戦と史書は鎌倉方、京都方に分けられ世論誘導が目的だった。なるほど★4※最近、私が読んだのは林さんの書籍で治部卿局、平維盛、建礼門院、後白河法皇など個別のキャラが立っていてよかったな。2025/02/25
えみ
45
そんな視点で読んだことはなかった!と目から鱗な『平家物語』の読解本。平家贔屓と源氏贔屓の≪綱引き≫で読者を誘導している物語。そう説明されて改めて平家物語を読み、紐解いていけば、まさに驚嘆の嵐。史実を基本として、様々な作者によって作られてきた物語はその作者の思考や、政治的意図が練り込まれ、平家の滅びを美化し、「可哀想」と読ませるか、反対に極悪人として扱い、「鎌倉方が正義」と読ませるかで常に政治的綱引きをしていることがわかった。個人的には「忠度都落」で感涙し、「能登殿最期」の教経の敵両脇抱え入水で心奪われる。2025/12/30
ポチ
43
平家物語を噛み砕いて解説する事により、平安末期の源氏、平氏、朝廷なども分かり易く詰まっている。2024/06/06
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