なぜあのキャラは死ななければならなかったのか? - 名作の「死」の描写で辿るマンガ・アニメ史

個数:1
紙書籍版価格
¥1,540
  • 電子書籍

なぜあのキャラは死ななければならなかったのか? - 名作の「死」の描写で辿るマンガ・アニメ史

  • 著者名:浦澄彬
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • フォレスト出版(2024/12発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784866808185

ファイル: /

内容説明

■フィクションの「死」を通して「社会」を探求する。

―シャーロック・ホームズは、熱烈なファンの声により生き返った(死んでいなかったことになった)。
―力石徹(『あしたのジョー』)の死を悼んだファンの力により現実に葬儀が行われた。
―ラオウ(『北斗の拳』)が自死する際のセリフ、「我が生涯に一片の悔いなし!!」は、
死に様の言葉としてネタに使われるほど、広く知られている。

■このように、実在の人物の生死が社会的に意味を持つのと同じように、
物語のキャラクターの死を悲しんだり、その死の意味を考えて論じたりするのはなぜだろうか? 
キャラクターの死は、現実に生きている私たちにとって、大切な何かの代理だと言えるかもしれない。
アニメやマンガのキャラクターの死を取り上げて意味を探り、
架空の人物の生死が私たちの心をなぜ揺り動かすのか、本書で掘り下げて考えていく。-まえがきより

■【本書で考察した作品の一部例】(アニメ放送開始年順)
あしたのジョー/ルパン三世/海のトリトン/科学忍者隊ガッチャマン/
宇宙戦艦ヤマト/フランダースの犬/さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち/
機動戦士ガンダム/北斗の拳/タッチ/美少女戦士セーラームーン/新世紀エヴァンゲリオン/
GANTZ/涼宮ハルヒの憂鬱/時をかける少女/らき☆すた/けいおん!/
魔法少女まどか☆マギカ/STEINS;GATE/ソードアート・オンライン/氷菓/
進撃の巨人/響け! ユーフォニアム/鬼滅の刃/機動戦士ガンダム 水星の魔女/
チェンソーマン/グリッドマン ユニバース and more…

【本書の目次】
●まえがき
◇第1章 二〇世紀の名作アニメに描かれたキャラクターの死
1『フランダースの犬』『ルパン三世』ほか
2『海のトリトン』『宇宙戦艦ヤマト』
3『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』ほか
◇第2章 死を描かない京アニ作品から死を辿る
1死を描かない京アニ大ヒット作品と
2 平成中期の京アニ作品と
3『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『けいおん!』ほか
4『氷菓』『Another』ほか
◇第3章 社会現象としてのキャラクターの生き様と死に様
1『あしたのジョー』
2『宇宙戦艦ヤマト』
3『タッチ』
4『北斗の拳』
5『機動戦士Vガンダム』
6『新世紀エヴァンゲリオン』
◇第4章 死んでも蘇るキャラクターから見る平成アニメの死生観
1『ロードス島戦記』『スレイヤーズ』ほか
2『美少女戦士セーラームーン』ほか
3『GANTZ』『魔法少女まどか☆マギカ』ほか
4『コードギアス反逆のルルーシュ』『革命機ヴァルヴレイヴ』ほか
5『グリッドマン ユニバース』
◇第5章 平成・令和のキャラクターに学ぶこれからの生き方
1『響け! ユーフォニアム』ほか
2「異世界転生」関連作品ほか
3『進撃の巨人』『鬼滅の刃』『君の名は。』ほか
4『ソードアート・オンライン』『チェンソーマン』ほか
●あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みのくま

4
アニメ批評はゼロ年代に多く語られたが本書はそれをアップデートしていない。寧ろかなり単純化された社会批評に落とし込んでいる。キャラの死というテーマは大塚英志が漫画的リアリズムとして既に語っておりゼロ年代以降は東浩紀がゲーム的リアリズムで批評した。そこではマルチエンディングが死の一回性を回避しているという従来の言説への反論という側面もあった筈だが、本書ではそれが巻戻ってしまっている。また京アニ作品群を一つの作家性に回収するのも無理があるだろう。主張を補完する為に都合の良い作品をピックアップしている感が否めない2025/02/05

chi.

2
第二章は知っている作品が多かったので個人的に楽しく読めた。2025/04/11

ハナさん*

1
2025年1月5日初版。県図。タイトルからイメージしたのは、個々のアニメキャラの死について、その作品における作劇上の必然性やストーリーにおける意義・意味を分析し、論じるものだった。だが実際はそうではなく、全くの期待外れだった。幾つかのキャラの死を恣意的に取り上げ、それをその時代の死生観の反映と解するような、粗雑で浅い考察が多かった。マルチバースの世界観やループものの作品が増えたことによる、死生観の変化ということは、確かにあるのかもしれないが。それはもう少し丁寧に論じなくては、確かな結論は出せないだろう。2025/07/12

tuppo

1
原作からアニメにする時に何かチャレンジを設定しているものはすごいな。氷菓2025/01/25

たかし

0
序盤の、読者からの圧力で生き返ったホームズや、実際に葬式が行われた力石徹の話はよいのだが、良いのはそこだけである。「ハルヒやけいおん、からは徹底的に死が排除されている」とか言われても、日常アニメで何を言っているのか。論理の構成に無理がある。延々と過去の漫画・アニメキャラの死亡シーンを論じていればいいのに、社会学的な面から解説しようとして無理がありすぎる。また、漫画・アニメの死生観を論じながら京都アニメの話を延々としてドラゴンボールへの言及がなかったり、データ・資料の引用もない。トンデモ本に近い。2025/01/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22304923
  • ご注意事項

最近チェックした商品