内容説明
春秋戦国時代末期、周王朝の末裔という出自を隠して生きる商人・公孫龍は、天賦の才により諸侯のブレーンとして名をはせてきた。だが、西の大国秦の台頭で諸国の均衡が揺らぎ、徳より力が支配する時代が近づいてくる。それは公孫龍にとって青年期の終わりでもあった――歴史小説の面白さを刷新する著者渾身の大長編最終巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
46
竜頭蛇尾なことが多い宮城谷さんの小説で最後まで盛り上がるのは珍しいかなと。これは主人公の「公孫龍」がほぼ創作なのが理由かなと思います。著名な人物の場合は史書の書いているエピソードを取り上げるか否か難しく、また宮城谷さんの作る人物像と齟齬を感じることもあるから。最終巻の展開は面白く、そして次代につながっていく話は良かったです。2025/05/12
まえぞう
29
平原君を書きたかったんですね。架空の主人公を自由に動かすなかで戦国時代が中盤から後半に進む時代をイキイキと描き出したという感じです。最後に呂不韋がでてくるので、続きをみたくなりますが、主役を誰にするかでまず悩んでしまいますね。戦国の四君のひとり、最後を飾る楚の春申君を塚本青史さんが書いていたと思いますので、そちらでも読んでみます。2025/03/02
星落秋風五丈原
29
「完璧」「刎頸の交わり」登場。『孟夏の太陽』無恤で春秋から戦国に突入した趙氏の戦国末期を公孫龍を中心に描く。最後には呂不韋が登場し秦がやがて中国を統一していくことが示唆される。他レビュアーも書いているように主役感が薄い。今まで脇役だった人を主役にする面白さも確かにあるんだけど本書の場合は脇役・傍観者という立ち位置にすぎないので面白みにかける。人物像は魅力がある。2025/02/11
ガットウ
18
★★★3.9点。楽毅将軍、白起将軍、廉頗将軍が出てきて、うおっとはなるけど、最終巻としては尻すぼみな印象。2025/03/09
信兵衛
18
地位がないからこそ他人への羨望や見下すことがない、そうした自由さ、柔軟さこそ公孫龍という人物の魅力に他ならないと、改めて感じます。2025/02/16
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