内容説明
【推薦】武田砂鉄さん(ライター)
歴史は常に今を問いかけてくる。
聞かれるのを待っている声は、
誰のもとにも在るのかもしれない。
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戦地から届いた当時の手紙は、想像もつかなかった戦時中の暮らしを生き生きといまに甦らせた。
家業を「不急不要」とされ、祖父は軍事研究の道へ。
大叔父は若き陸軍将校としてアジア各地を転戦し、沖縄へ──。
人類学者が、自身の家族史をひもときながら、その足跡を訪ねて紡ぐ、等身大の〈昭和と戦争〉。
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【目次】
01 裏山のほとりで
02 蔵の中
03 科学と動員
04 水底の魚
05 縁側の椿
06 絹糸のひかり
07 オルガンの歌
08 埠頭にて
09 遠い島影
10 月と海鳴り
11 物語の外で Ⅰ
12 物語の外で Ⅱ
13 竹林と夕星
14 雲の行方
あとがき
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
松本直哉
19
銅版画家のイシイアツコさんの表紙に惹かれて手に取った本。著者の石井美保さん(この人の書く書評が好き)はアツコさんの妹とのこと。はじめは個人的な思い出話のようだったのが、しだいに、個人が否応なしにのみこまれていった大きな物語、さらにはその物語の外に置かれていた人々の話に、深く広がってゆく。昔の人の手紙、特に親しい人への優しさにあふれた手紙の文章が奥ゆかしい。沖縄戦の末期、遠からず訪れる自らの死を予期しつつ、それでもなお遠く離れた妻子を優しく思いやる、著者の大叔父だったという陸軍士官の手紙に万感がこもる。 2026/03/28
柚木あんづ🍉
14
曾祖母に遡る家族史。若き陸軍将校だった大叔父が当時、「見ていなかったもの、見えていなかったもの、見ようとしなかったもの」とは何だったのか、戦地から届いた当時の手紙を読み、家のある大阪、任地の東京、台湾、消息を絶った沖縄へと渡る著者の姿は、誠実に過去をまなざすことで聞こえてくる声がいかに尊いかを教えてくれるものでもあった。最近読んだアイヌや東北のこととも重なる、沖縄や台湾で出会った人たちの語りが綴られた「物語の外でⅠ・Ⅱ」が心に残る。それにしても、銅版画家の姉・イシイアツコさんの挿絵が夢のように美しすぎる…2024/09/14
uniemo
12
実家に残された大叔父の手紙から軍人として過ごした台湾沖縄での足跡を追っていく話。亡くなった祖母から兄が学徒出陣で南の島で亡くなり遺骨も戻っていないという話を聞いたことがあったが、そのころの私にはそれ以上話を聞く興味もなく、母も聞いておらず今となってはどんな状況で出陣しどの島だったのか聞いておけば良かったと後悔しています。本作を読んだら大伯父の人生と重なって写真でしか見たことのない大伯父に出会えたような気持ちになりました。2024/12/22
とろりんとう
10
2025年3月8日、日経新聞書評本。人類学者が自身の家族史をひもときながら市井の人々における太平洋戦争を語る。よくこれだけ書簡が残っていたと思う。日本国内で生活する者たちの思い、戦地に赴いた陸軍将校だった祖父の弟からの手紙、そして当時を記憶する第三者へのインタビュー。戦時中にて気持ちの完全な吐露に至らないが、それでも息子を思う父母の気持ちなどは十分伝わる。子供が玉音放送を聞いて甘いお菓子が食べられると思い口の中が唾で一杯になるくだりやあとがきにある茨木のり子氏の詩は印象に残る。2025/09/28
takao
1
ふむ2024/12/27




