内容説明
隠れキリシタンの島で起きた、密室殺人!
相続鑑定士の三津木六兵の肩には人面瘡が寄生している。毒舌ながら頭脳明晰なその怪異を、六兵は「ジンさん」と呼び、頼れる友人としてきた。
今回、六兵が派遣されたのは長崎にある島、通称「人面島」。村長の鴇川行平が死亡したため財産の鑑定を行うのだ。道中、島の歴史を聞いた六兵は驚く。ここには今も隠れキリシタンが住み、さらには平戸藩が隠した財宝が眠っているらしい。
一方、鴇川家にも複雑な事情があった。行平には前妻との間に長男・匠太郎、後妻との間に次男・範次郎がいる。だが二人には女性をめぐる因縁があり、今もいがみ合う仲。さらに前妻の父は島民が帰依する神社の宮司、後妻の父は主要産業を統べる漁業組合長という実力者だ。
そんななか、宮司は孫の匠太郎に職を継ぐべく儀式を行う。深夜、祝詞を上げる声が途切れたと思いきや、密室となった祈祷所で死んでいる匠太郎が発見された。ジンさんは言う。「家族間の争いは醜ければ醜いほど、派手なら派手なほど面白い。ああ、わくわくするなあ」戸惑いながらも六兵は調査を進めるが、第二の殺人事件が起きて――。
毒舌人面瘡のジンさん&ポンコツ相続鑑定士ヒョーロク、今度は孤島の密室殺人に挑む!
※この作品は過去に単行本として配信されていた『人面島』の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
42
相続鑑定士・三津木六兵が、長崎の離島「人面島」(通称)の村長が死亡し財産の鑑定を行うために島に派遣され、事件に巻き込まれる。三津木の肩にはジンさんという人面瘡が取り憑いている。前作があるのを知らなかったので、ジンさんの存在に戸惑ったが、離島、閉鎖的な親族間の殺人事件など横溝正史を彷彿させる展開が面白かった。2025/01/08
キナコ
37
シリーズ2巻。孤島での財産争いがメイン。腹違いの子どもたちを巡っての争い。田舎だからこそ権力への執着や格差があるんだろうけど、子どもにとっては関係ないのにね。相変わらずジンさんと六兵とのテンポの良いやりとりが魅力的な作品。結局今回も主人公にある人面瘡についてはハッキリせず。ただ今までにない探偵役として今後も応援はしたい。2025/03/06
ワレモコウ
36
人面瘡シリーズ第2弾。今回は、古い風習が色濃く残る島でのお話し。島の権力者が亡くなり、不動産鑑定士の三津木が遺産相続のため呼ばれる。そして次々と起こる殺人事件に、今回もおっとりした三津木と毒舌のジンさんが謎を解く(いや、ジンさん一人か)。前作もだが、どんでん返しはほぼなく、解決後に『え?三津木さん大丈夫?』というモヤモヤが残る感じ。 このシリーズは続くのかな?なんとなく、惰性で読んでいるけれど。2025/12/28
金吾
30
隠れキリシタンの島での相続争いという設定は良かったです。また読みやすさも中山さんらしかったです。2025/06/01
tosca
29
肩に人面瘡を持つ主人公が人面瘡を「ジンさん」呼び、相棒として謎に挑むという設定で少し引いてしまったが、隠れキリシタンの島、隠された財宝、ドロドロとした人間関係の旧家、密室殺人などを現代を舞台にして横溝正史風のミステリにして、しかも面白く読ませるのはさすが。自分の好みとはいささか合わなかったので、まあまあな感じ2025/02/24
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