内容説明
「僕のこと、書き残してね」――
2014年正月。いつも、出された食事を残さないことを心がけている「剛さま」(貴月は高倉健のことをそう呼んでいた)が、珍しく食事を残した。
2月、風邪のような症状を訴え、急速に体調が悪化していく。
病院に行きたがらない高倉を、泣き落としで無理やり連れていき、さまざまな検査を行う。
下された診断は「悪性リンパ腫」。
高倉は尋ねた。「何もしないとどうなるんでしょうか」。医師の答えは、「死にます」。
そこから、高倉と貴月、二人三脚での闘病が始まった――。
同年11月に死去するまで、何があったのか。二人の間で、どのようなやり取りが交わされていたのか。
そして、最後の一年を書ききるために、なぜ8年の歳月が必要だったのか。
人知れず、稀代の俳優に17年寄り添った女性が綴る手記。
◇目次◇
コロナ禍をみつめて
まえがき
第一章 冬うらら
第二章 花曇り
第三章 青時雨
第四章 夏の霜
第五章 山眠る
あとがき
高倉健、最後の手記
スペシャル寄稿 編集部からの10の質問に高倉健自らが筆をとった高倉健一問一答
高倉健 没後の活動記録 2014~2023
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ここぽぽ
15
高倉健の最期のひととき。映画「八甲田山」と「南極物語」のエピソードや、犬と過ごした時間、貴月さんの献身的な看病に感慨深い物があった。他の本も読んでみたいです。2024/12/10
千本通り
14
漫画家の長谷川町子さんのときもそうだったが、あまりに私生活を隠すといざというとき救急車も呼べない。高倉健さんはヘルパーも家に呼べないので介護保険は使わずじまい。著者一人ですべての面倒を見なければならず、高倉の死後一段落したら入院して体力を回復しなければならないほどだった。健さんは「高倉健」のイメージを大切にしたいがために、年齢とはかけ離れた「若さ」を強いられていたようにも感じた。 2026/06/11
青木 蓮友
7
前作で感じた違和感、読後見事に消えてなくなりました。だって美しいんですもの、完全に健さんとお似合いなんですもの。「徹子の部屋」で動く小田貴月さんを見て「ああ、間違いなくホンモノ」と直感しました。こーんなに素敵な有能な美女がずっと一緒だったなんて健さん幸せ者ですよ、というかさすが健さんです。養女にしたのも、のちにこういう本を出したのも、貴月さんあっての健さんの意向でしょう。人を見る目も確かだったということ、ここへきてさらに株が上がるという。孤軍奮闘した貴月さん、貴女の真心は読者のわたしにしっかと届きました。2023/07/06
アーミー
6
2014年11月に亡くなった俳優高倉健。本書は、人知れずにこの俳優に17年寄り添った女性が綴る手記だった。特に病気が発覚した2014年の正月からの闘病生活がとてもリアルに描かれていた。「悪性リンパ腫」という病気と最後まで戦った高倉健。死を見つめながら、自分の仕事を整理し周囲への配慮を怠らない高倉健の役者魂に感服する。私にとって、高倉健は前科者役の俳優ではなく、『八甲田山』の徳島大尉である。高倉健も『八甲田山』が印象深い作品と評していることに嬉しくなった。人への思いやりを忘れない俳優高倉健を偲んで、合掌。2023/10/28
takao
5
筆者は養女。2024/01/17
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