ちくま学芸文庫<br> 資本論 第一巻 上

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ちくま学芸文庫
資本論 第一巻 上

  • ISBN:9784480511904

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内容説明

剰余価値追求の終わりなき運動、資本主義。本書はそのメカニズムを精密に分析し、社会科学史に聳え立つ。『マルクス・コレクション』版を全面改訳。 貨幣の増殖を自己目的とする終わりなき運動、資本主義。なぜ等価交換に見える商品流通のなかから、富裕化する階級と貧困化する階級との絶対的対立が生じるのか。この矛盾に満ちた資本主義社会の運動法則全体を、マルクスは19世紀イギリスの産業社会を素材に解明しようとした。全4巻を構想しながら、生前に刊行されたのはこの第1巻だけだった。しかしそれは独立性の高い著作として、以後の知的・政治的世界に巨大な影響を与え続けた。上巻には、「第1篇 商品と貨幣」から「第4篇 相対的剰余価値の生産」の「第12章 分業とマニュファクチュア」までを収録。全2巻。

目次

第一版序文/第二版あとがき/フランス語版への序文とあとがき/読者諸氏へ/第三版に寄せて/英語版序文/第四版に寄せて/第一巻 資本の生産過程/第一篇 商品と貨幣/第一章 商品/第一節 商品の二つのファクター 使用価値と価値(価値実体、価値量)/第二節 商品にあらわされた労働の二重性格/第三節 価値形態または交換価値/A 単純な、個別的な、あるいは偶然的な価値形態/一 価値表現の両極 相対的価値形態と等価形態/二 相対的価値形態/a 相対的価値形態の内実/b 相対的価値形態の量的規定性/三 等価形態/四 単純な価値形態の全体/B 全体的な、あるいは展開された価値形態/一 展開された相対的価値形態/二 特殊な等価形態/三 全体的な、あるいは展開された価値形態の欠陥/C 一般的価値形態/一 価値形態の変化した性格/二 相対的価値形態と等価形態との発展関係/三 一般的価値形態から貨幣形態への移行/D 貨幣形態/第四節 商品のフェティシュ的性格とその秘密/第二章 交換過程/第三章 貨幣または商品流通/第一節 価値の尺度/第二節 流通手段/a 商品の形態変容メタモルフオーゼ/b 貨幣の回流/c 鋳貨、価値記号/第三節 貨幣/a 貨幣退蔵/b 支払手段/c 世界貨幣/第二篇 貨幣の資本への変容/第四章 貨幣の資本への変容/第一節 資本の一般式/第二節 一般式の矛盾/第三節 労働力の売買/第三篇 絶対的剰余価値の生産/第五章 労働過程と価値増殖過程/第一節 労働過程/第二節 価値増殖過程/第六章 不変資本と可変資本/第七章 剰余価値率/第一節 労働力の搾取度/第二節 生産物の比例部分における生産物価値の表示/第三節 シーニョアの「最後の一時間」/第四節 剰余生産物/第八章 労働日/第一節 労働日の限界/第二節 剰余労働への渇望 工場主とボヤール/第三節 搾取に対する法的制限がないイギリスの産業部門/第四節 昼間労働と夜間労働 交替制/第五節 標準労働日のための闘争 一四世紀なかばから一七世紀末にいたる労働日延長のための強制法/第六節 標準労働日のための闘争 強制法による労働時間の制限 1833─1864年のイギリスの工場立法/第七節 標準労働日のための闘争 イギリス工場立法が他国に与えたインパクト/第九章 剰余価値率と剰余価値量/第四篇 相対的剰余価値の生産/第一〇章 相対的剰余価値という概念/第一一章 協業/第一二章 分業とマニュファクチュア/第一節 マニュファクチュアの二重の起源/第二節 部分労働者とその道具/第三節 マニュファクチュアの二つの基本形態 ──異種的マニュファクチュアと有機的マニュファクチュア/第四節 マニュファクチュア内の分業と社会内の分業/第五節 マニュファクチュアの資本主義的性格

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ポルターガイスト

6
岩波文庫版に比べるとかなり読みやすい。正確さの点についてはプロではないのでわからないが,マルクスの扇情的な文体の息遣いを感じるのは確か。解説にもある通り難解なのは初めの3章だけなので,岩波文庫版を読んだのだと1巻を読み終えた時点でその3章が終わらず,苦しくなって1巻だけで読み進めるのをやめてしまう人も多いかもしれない。けどこの版だとそういうこともない。内容についてはやはり予言の書としての魔力は健在で,たとえば「働き方改革」についての記述はいま現場で起こってることそのままで笑ってしまった。2024/06/04

takataka

1
いまの経済を理解するために必要かと読み始める。大学でも経済学を学んでこなかったので、難しいところがたくさんあったが、労働環境などはいまでも変わらないところがあるのでは。2025/11/07

犬猫うさぎ

1
生活過程のなかで行われる家事労働はいずれもマルクスのいう「私的労働」(社会的分業の一部を構成しながら、私的個人によって行われる私的な労働)ではなく、したがって価値を生み出すことはありません。ですから、家事労働がどれほど労働力の再生産に役立とうと、それが労働力の価値を形成することはないのです。→2024/08/20

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