内容説明
地方都市で暮らす三上咏子は、縫製工場でパートとして働きながら、高校生の翔琉と小学生の紗希、夫の丈史と平凡な毎日を送っていた。ある日の夕方、駅近くの商業施設から白い煙が上がるのを目撃。近くの塾に通う息子が気になり電話を掛けるが、「誰かが爆弾を仕掛けたテロだ」と興奮して語る様子に違和感を覚える。翌日、今度は市立図書館でも同様の事件が発生。いったいなぜこの町で、こんなことが? 咏子は今まで気にも留めなかった、周囲の異変に気がついていく・・・・・・。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
28
初読み作家さん。主人公の咏子は反抗期の高校生の長男、顔色を窺う小学生の娘に家庭の事はすべて妻任せの夫の4人家族。パートで働いてる職場での悩みや子供に対する不安が頭を離れない。そんな中で起こる連続爆発事件。反抗期と言われれば仕方ないのかもしれないけど、長男の母親に対する攻撃的な態度が中々にしんどい。非正規雇用の不安定さや難民問題、ネットヘイトに差別。あらゆる問題が描かれていて、どんな理由があろうとも他人を攻撃して良い理由にはならないと思う。ラストの終わり方に問題の根深さや難しさを強く感じた一冊。2025/12/02
ちゃも
17
日本人ならそんなことしないとか、日本は平和ボケしてるからとか、たまにそんなこと言う人いるなあ…って思いながら、読んでました。 時代を変えるのは、若者と女性である、そんな言葉を思い出しながら、読みすすめました。 本の内容とは関係ないですが。 難しい問題ですが、一緒に考えよう… そういうことかもしれません。 2025/01/27
こばゆみ
13
タイトルと表紙から全然想像できない内容!高校生&小学生の子どもがいるごく一般的な家庭の母を軸にして進む、発展途上国との関わり方を考えさせられるお話!いやー反抗的だと思っていた高校生の息子くんが素敵な子で良かった(^^) 面白い?という感想は違う気がするけれど、読みやすくて楽しめました!2024/11/30
ゆかりねこ
8
あさのあつこは「バッテリー」、「No.6」など、児童文学が有名だけど、家族小説や社会派ミステリーはどんな話を書くのだろうと気になり購入。 さすが児童文学の人なだけあって、正しい側の物語、という印象。主人公が、道徳的に「正しくない」ことに対して「意味が分からない」と拒絶反応を示す場面は、著者の倫理観が全面に出過ぎており、擦れた大人としては読むのが少し苦しかった。 これが朝井リョウなら、ヘイトに参加するお父さんを主人公にするだろうなと思う。2025/01/10
きょん
7
夫と2人の子どもと暮らす主人公。親との関係に問題を抱えてきた分、自分はこの幸せを守りたいと思っているが、長男は冷ややかな態度を取り、夫はリストラを指揮する立場で疲労し、おどおどする娘にはつい強い言葉を使ってしまう。そんな中、パートで共に働く外国人に対してのネットでの誹謗中傷が激しくなり、夫と息子の思わぬ姿を知ることになる、、、難民問題、簡単に決められるものではない。欧米とも自国の国益を優先する方向に舵を切っている。日本は、、、?あと主人公の無垢というか、直球の物の言い方、カチッと来る人は来ると思ったなぁ。2024/12/21




