「台湾有事」は抑止できるか - 日本がとるべき戦略とは

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「台湾有事」は抑止できるか - 日本がとるべき戦略とは

  • 著者名:松田康博/福田円/河上康博
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 勁草書房(2024/12発売)
  • ポイント 30pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326351930

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内容説明

台湾に対する武力行使を放棄しない中国・習近平政権。台湾海峡で本当に戦争は起こるのか? そもそも台湾はなぜ重要なのか? 中国・台湾の軍事作戦と国際法上の課題とは? そしてウクライナ戦争からどんな教訓を引き出せるのか? 台湾の国防研究者も参加し、各分野の第一人者と自衛隊元幹部のコラボレーションで徹底分析!

目次

序章 なぜ中国は台湾を支配したいのか?[松田康博]
 1 台湾に対する主権の正統性の主張
 2 安全保障戦略上の利益計算
 3 中国が台湾問題を「後回し」にした歴史
 4 本書の構成と着想

第I部 台湾の戦略的価値

第1章 アメリカにとっての台湾[松田康博]
 はじめに
 1 アメリカの対アジア戦略
 2 アメリカにとっての台湾問題
 3 米台断交後アメリカ政府の対台湾政策の枠組み
 4 アメリカ議会の対台湾支援
 5 米中戦略的競争下アメリカ政府の対台湾支援政策の実態
 6 アメリカの世論
 おわりに

第2章 日本にとっての台湾[福田円]
 はじめに――日台関係の歴史と四つの重要性
 1 地政学的重要性と歴史的経緯
 2 安全保障上の重要性
 3 経済的な重要性
 4 価値をともにする重要性
 おわりに――米中競争時代の日本と台湾

第3章 台湾の地政学上の価値[石井正文]
 はじめに
 1 ウクライナ戦争の教訓を生かす舞台
 2 今後の米中戦略的競争に与える影響
 3 台湾の地政学上の価値再考
 4 台湾の「生存空間」の重要性
 おわりに

第II部 台湾海峡をめぐる軍事と国際法

第4章 中国の対台湾軍事作戦[本松敬史]
 はじめに
 1 台湾侵攻作戦は、「時間」をめぐる戦い
 2 台湾侵攻作戦の様相
 おわりに

第5章 台湾の防衛作戦とアメリカの戦争支援[沈明室]
 はじめに
 1 中国の台湾に対する軍事的脅威
 2 台湾の防衛戦略とその実行
 3 アメリカによる台湾戦争支援の可能性とそのプラン
 おわりに

第6章 台湾の国際法上の国家性――対中抑止戦略における基本的留意事項[黒崎将広]
 はじめに
 1 台湾の地位に関する日本の法的・政治的立場――領有権の放棄と「一つの中国」
 2 台湾は国際法上の国家となりうるか
 おわりに

第III部 ロシア・ウクライナ戦争の教訓

第7章 ロシア・ウクライナと中国・台湾――比較して見える含意と教訓[尾上定正]
 はじめに
 1 ウクライナ・台湾の相違点とその含意
 2 ウクライナ・台湾の類似点とその含意
 3 分析と教訓
 おわりに

第8章 情報・物流・ライフラインの遮断――ハイブリッド戦への教訓[小原凡司]
 はじめに――ハイブリッド戦とは何か
 1 情報戦、認知戦、影響工作の定義
 2 サイバー攻撃による情報の遮断
 3 物理的打撃による情報の遮断
 4 ライフライン・食料品等物資輸送路の遮断
 おわりに――中国による台湾武力侵攻へのインプリケーション

第9章 軍民両用技術の活用――新旧軍事領域への教訓[河上康博]
 はじめに
 1 旧領域と新領域の関係
 2 軍事技術と民用技術
 3 ロシア・ウクライナ戦争のインプリケーション
 4 ロシア・ウクライナ戦争で表面化していない軍事・民用技術
 5 台湾海峡戦争で最も重要となる水中軍民両用技術
 おわりに

第10章 戦争抑止に必要な安全保障枠組み[尾上定正]
 はじめに
 1 国際社会の台湾海峡問題に関する関心の高まり
 2 台湾海峡危機抑止に有効な国際的枠組み
 3 台湾海峡危機抑止に有効な地域的枠組み
 4 中国の対抗措置――BRICS、上海協力機構、一帯一路
 おわりに

第IV部 日本が取り組むべきこと

ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ohe Hiroyuki

3
笹川平和財団に立ち上がった「日米台安全保障研究」のメンバーがその研究成果を踏まえて、執筆した論考集である▼私たち一般の見識でも十分読み進めることができる平易な内容となっているが、アカデミズムの文体で書かれており、安全保障や外交の実務家にとっては重宝する内容である。▼台湾有事は、日本有事であると言い切る論稿もあり、本書を通していよいよ時代が変わってきた(危機が迫ってきた)という認識を持った。▼改めて関心を持ったこととしては、単純な話ではあるが、台湾は海に囲まれているということは大きな特徴であることだ。2025/03/13

おんだい

0
台湾の次は日本かもしれず、あるいは先に日本の南西諸島に手を出してくるかもしれない。ただ、素人考えながら、台湾有事の形態が台湾全島の占領を目的とした全面侵攻になるとは言い切れないのでは?とも思った。なぜなら成功しても中国も大きな損害を受けること、失敗した場合は中国共産党の正当性が揺らぐからだ。2025/04/08

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