内容説明
公園でホームレスの女性が殺害された。
犯人も殺された理由も不明。
殺害現場近くのカフェでバイトをしているセキグチユウコは、
仕事も人生もうまくいかなかった被害女性に「縁」を感じ、
導かれるように彼女の過去へ踏み込んでいく。
おひとりさま、毒親、貧困、時代ガチャ。
#さっちゃんはあなただったかもしれない
#さっちゃんはわたしだったかもしれない
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
115
★★★★★★☆☆☆☆タイトルが印象的な真梨幸子の長編。公園で女性ホームレスの他殺体が発見される。被害者に奇妙な「縁」を感じたフリーターの祐子は、記者を騙り事件関係者へ取材を始めるが…。ホームレスの女性〝さっちゃん〟はなぜ死んだのか。語り手を変えながら、一人の女性がいかに転落の人生を歩んだのかを浮き彫りにさせていく。登場する人物が揃いも揃って歪んだ性格なのはいつもの真梨作品だが、それにしても安易に性産業に逃げ過ぎだろうという嫌悪感が募る。プロローグに仕掛けられたトリックを解く鍵は、著者のペンネームにあった。2024/12/12
坂城 弥生
37
全体的にどんより暗い物語でした。2024/12/27
はな
25
イヤミス真梨幸子さん。登場人物が多く、目まぐるしく語り手が変わるので置いていかれないように読む!読む!最後は繋がったようですね。2025/05/16
JKD
21
時折出てくる世代格差の劣等感を巧みに批判するワードが何とも面白い。登場人物が多いのは言うまでもないが、名前の読み方が意地悪だった。この展開、どう収束されていくのか気になりつつ読み進めるとラストは一気に畳み掛けられた。イヤミスのどんでん返し、お見事でした。2024/12/29
きょん
10
さっちゃんは、なぜ死んだのか?先日読んだ「シェア」同様、同時並行でいくつもの話や人物が描かれ、ラストに近づくにつれ「あ、そうだったんだ」と収束していく作り。なんというか、生きるのって大変だよね。いいときもあれば悪いときもあるんだろうが、登場人物たち、ヘビーな人生すぎる。2024/11/22
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