内容説明
シリーズ累計100万部突破!!
ヒロイン柿谷晶は、なぜ捜査一課を離れ「支援課」にやって来たのか。
ファン必読のエピソード0!
大物司会者の息子が元恋人を殺害したと出頭。捜査一課の柿谷晶が取り調べに臨むが、被疑者は動機について口を閉ざし、その家族はネットでの誹謗中傷に悩まされる。自らの苦い記憶が甦る中、晶は犯罪被害者支援課の村野らと捜査を続けるが、事態は最悪の方向に向かっていた。
加害者と被害者の狭間で苦悩する女性刑事を描く傑作サスペンス。「総合支援課」誕生の物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
89
支援課シリーズ。被害者支援課シリーズ(既刊8作)から総合支援課シリーズ(既刊3作)の間、捜査一課にいた柿谷晶が総合支援課の主人公に収まるまでの何があったかを描いたエピソード0。当初の被害者家族の支援だけでなく、加害者家族を含む犯罪に巻き込まれてしまった人をフォローする部署総合支援課。晶自身も加害者家族であり被害者家族であった。後書きで、堂場さんがシリーズ途中での主人公交代の経緯や支援する対象が被害者側だけにならなくなった社会の変化、晶への想いを書かれています。2025/02/21
KAZOO
87
堂場さんの総合支援課の主人公(柿谷)が捜査1課にいたときの事件で、それまで犯罪被害者支援課であった部署が総合支援課となるきっかけともなった事件を描いています。テレビの司会者の息子が殺人を犯し、司会者は番組を降板します。息子は殺人を認めるものの理由を明かしません。ネットの中傷や嫌がらせなどが相次ぎ殺人を犯した息子の妹も自殺をしてしまいます。その裏にはかなりの事情があってそれを解き明かしていきます。主人公が捜査1課を離れた理由も明かされていきます。2024/12/25
あすなろ
85
そんなに突っ張ってると疲れないか。そう言われ、捜査一課内で浮きがちな柿谷晶。加えてネットという仮想空間にて八裂きにされ、実際の犯行が行われる世の中。堂場氏が令和の新しいヒロインを登場させた作品である。彼女はこの後、総合支援課へ移動する事となる。総合支援課シリーズとしてはエピソード0のポジショニングとなる。僕はこのシリーズの既刊を読み進めてきているが、本作を読んで柿谷という人物がよく理解出来た。そして彼女が堂場氏後書きにある様に変化してきている。本作はそれに気付かせてくれるシリーズ形成に大事な巻であった。2025/01/25
藤枝梅安
76
2022/2/21、単行本で既読。文庫化に際し、筆者の「後書き」を読みたくて再読。筆者初の「女性が主人公」に関する記述が興味深い。2025/01/03
kei302
43
2021年に出た単行本『聖刻』だったのですね…。読んでなかったのでいいんだけど、柿谷シリーズは文庫本のはず。あとがきで堂場先生が触れてたから許すけど、ぐちぐち。ネット、SNS等絡みの事件はこれからも増えそうでとてもリアルだった。2024/12/24