新潮文庫<br> 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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新潮文庫
邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

  • 著者名:貫井徳郎【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 新潮社(2024/11発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101499161

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内容説明

天皇陛下がラジオで敗戦を告げた。神生(かみお)島には残っている建物はひとつもなく、一橋産業は財閥解体により経営が崩壊。一橋家あっての神生島の時代は終わった。一ノ屋の血を引く信介は、くがとの定期船を再開させるなど、獅子奮迅の活躍で島を復興へと導く。時代が変わり、一ノ屋の存在意義が薄れても、イチマツ痣は子から子へと体に刻まれ受け継がれる――。著者渾身の大河小説、感動の大団円。(解説・細谷正充)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イシカミハサミ

17
終戦。 復興。 近代化。 くがとの距離も近くなり、島の個性も薄れていく。 巨人・大鵬・卵焼き。 昭和の終わり。迎える平成。 そして時は、平成23年。 これは、日本の近代の歴史の物語。 そして、日本の未来に繋がる物語。2025/04/30

あやすけ3006

7
上、中、下巻で総ページは2000頁を超えますが、全十七部の各章は何処かで他の部の章と関連していて非常に読みやすかったです。 『邯鄲の夢』の意味する『人の世の栄枯盛衰は儚さ』から本書を読む前のエンディング予想は一ノ屋の末裔の人生は儚き夢が終わってしまうものと勝手に想像していましたが、案に反して、最終部はこの混沌とした現代社会を生きるためのよすがになるよう話でとても爽やかな終わり方でした。この下巻は戦後日本の社会の世相やLGBTなどの社会問題もさりげなく触れられていて、作者の引出しの多さに感銘を受けました。2025/02/21

うさえ

4
明治の御一新から令和の幕開けまで150年間にわたる「神生島」の歴史を、「一ノ屋」の血を引く者たちを点描する形で書き綴った大河小説。個々の登場人物のドラマが重なり合って一つの事件に繋がっていく貫井ミステリーと、手法的には近いものがある。当然、実際に起こった歴史的事件や天災、その時代ごとの社会状況によって、島の人々の生活や人生は大きな影響を受ける。離島ゆえの旧弊さも存在するが、後戻りできない変化もある。それでも、誰が意図したわけでもないのに、世代を超えて受け継がれていくもの、それこそが「運命」なのだろう。2025/08/19

かずぺん

4
時代の流れ全ての時代時代の問題点をしっかりと書き込んでいます。そして人としてのあるべき姿も。感動の大河ドラマです。お勧めです。2025/03/14

ビジオ

3
ああとうとう読み終わってしまった。上中下巻ともとてもおもしろかったです。巻頭の家系図の名前を見ると、その人物像が一瞬で脳裏に浮かぶくらいこの作品に没頭しました。登場人物はみんな魅力的で、感情移入して魂を揺さぶられました。メジャーリーグを観に毎年アメリカに行くくらい野球は好きですが、この巻でわりと多くページを割かれていた野球の章はこの作品には無くても良かったかなと思うくらい、他の章も全部おもしろかったです。貫井さんて控えめに言っても天才ですね。これからも貫井さんの作品を読むのを楽しみにして生きていきます。2025/01/20

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