研究者、生活を語る - 「両立」の舞台裏

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研究者、生活を語る - 「両立」の舞台裏

  • 著者名:岩波書店編集部【編】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 岩波書店(2024/10発売)
  • ポイント 24pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000616614

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内容説明

「仙人」のような研究者像は過去のもの.多岐にわたる業務,そして家事・育児や介護にと,リアルの研究者はずっと多様で忙しい.家族のケアを担う研究者たちは,どんな思いとともに,日常をどう回しているのか.現役世代と先達による経験談27編を収録.働きながらケアをする――未だ暗中模索の道を進む,すべての世代へ贈るエール.

目次

はじめに

1 疾風怒濤の乳幼児期──育児編Ⅰ
 国際遠距離を乗り越えて──研究者としてのキャリアと家庭生活……………渡辺悠樹(東京大学)
 二児の母のワンオペ育児・研究クエスト……………髙橋由紀子(森林総合研究所)
 タイミングをめぐる私たちの選択──出産・育児と研究のはざまで……………大平和希子(東京外国語大学/ハーバード大学)
 分担し,外注しながら研究する生活……………前田健太郎(東京大学)
 研究者夫婦の常識的日常……………小澤知己(東北大学)
 助けられて,助けられて,とにかく続ける……………神谷真子(東京工業大学)
 おさるのジョージと黄色い帽子のおじさんのような生活……………別所─上原学(名古屋大学)
 3歳児の「親」になって──激変した生活と研究……………標葉隆馬(大阪大学)
 海外で4人の子育てをしながら研究をするということ……………中野亮平(マックスプランク植物育種学研究所)
 シングルファザーから時差同居生活へ……………吉田 紅(ペリメター理論物理研究所)
 ゆっくり急げ──みんなで遠くまで行こう……………小町 守(一橋大学)
 やれるところまでやってみる──綱渡りをつづけて……………榊原恵子(立教大学)

2 そして子育てはつづく──育児編Ⅱ
 仕事も暮らしも楽しくまわす……………丸山美帆子(大阪大学)
 男性育休・育児のロング・アンド・ワインディング・ロード……………田中智彦(東洋英和女学院大学)
 出産から海外フィールドワーク,そして非常勤の日々──子どもと歩む研究生活……………金城美幸(立命館大学)
 「逆転」生活からみた世界……………佐田亜衣子(九州大学・熊本大学)
 研究者,育てられながら親になる……………安部芳絵(工学院大学)
 波乱と混乱の生活記録──3人の子を育てつつ……………谷口ジョイ(静岡理工科大学)
 50代半ばの大学教授の平凡な一日……………白木賢太郎(筑波大学)

3 〈インタビュー〉巣立ちのあとで──育児編Ⅲ
 「人それぞれ」の国,アメリカでの子育て──村山斉さんに聞く
 「仕事より家族が大事」であっていい──田島節子さんに聞く

4 その日は突然やってくる──介護・病気編
 子どもに返っていく母と──「同居」から「介護」へ……………たねをまく子(仮名)
 せん妄になった父との一年……………源城かほり(長崎大学)
 遠隔地介護と育児のダブルケア体験記……………福山隆雄(長崎大学)
 医療的ケア児との生活と研究……………中村聡史(明治大学)
 「ポスドク一万人」世代の苦悩──たび重なる試練をくぐって……………中野(小西)繭(信州大学)
 在宅介護・16年と3カ月……………本村昌文(岡山大学)

終章 〈インタビュー〉ケアをしながら働くということ
 ケアとジェンダー,そして権力──山根純佳さんに聞く
 働き方は変わるのか──藤本哲史さんに聞く

 巻末付録 その後のこと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobu A

15
図書館の新刊本コーナー鎮座本に目が留まり借りてきた。24年冬刊行。27名の研究者(殆どが大学所属)が仕事と家事、育児、介護の両立の苦悩や工夫を綴っている。研究者だけあって極力客観的に詳述している点が読者に偏らず伝わる。数名が述べているが、鞅掌時期に家族を含む周りの人達からどれだけ理解を得られるか、また援助があるかに懸かっている。企業にしても大学にしても支援制度が海外に比べると日本はまだ整っていないのがもどかしい。加えて意識を変えるのに時間が掛かる。数頁読んだところで逡巡したが購入決意。読了日に書籍到着。2025/02/25

zoe

13
育児をしながら、研究生活をする。決して簡単ではない。夫婦で研究者だと、別居は有りがち。期間が決められた雇用だと利用可能な制度も限られる。周囲の理解も有れば助かる。外注することに後ろめたさを感じるは必要はないだろう。日本と比較して、海外の方が理解があるかもしれない。親だって何時迄も元気なわけではない。子育てと論文数を天秤にかける必要はない。良い事だって沢山ある。2025/08/14

ヨンデル

11
★研究者生活を語る「両立」の舞台裏/石井直方/ちくま書房。学問研究者の生活実態を書いた本。この本に書かれているほとんどの人がが同業者で家庭持ちの生活体験記録だ。研究者で共働きの生活、出産育児、転勤、介護などの様子が書かれている。転勤生活での共働きは他の業種でも同じように大変だろうけれど、研究者となるとまた、違った難しさがあるようだ。研究者というのは自分の目指す目的がはっきり決まっている人たちで、その上生活の安定がなかなか図られないという状態だ。2024/12/23

てくてく

7
私の世代だと、女性研究者はそもそも2流、子どもを産んだら3流といった風評みたいなものがあって、子を持ちたいなら非常勤講師になれれば御の字みたいな空気もあったけれど、この本では私より一回り下の世代の人が中心で、さすがに最近はそのあたりは変わってきたのだなという印象。男性育休について語っている田中智彦氏の親の生き方で子どもを振り回したくないというような感覚は私に近い。そして、子育てはさすがに職場の理解が得やすくなったとはいえ、介護関係はまだまだ大変なのだなと思った。2025/07/04

お抹茶

4
研究者の育児や介護のリアルな様子を記す。キラキラではない現実を敢えて記すが,子供のかわいさも伝わる。夫婦の役割分担,ベビーシッターや家事代行サービスの利用も当たり前。就活と妊娠・出産が重なっても応募をしないと女性研究者は生活もキャリアの継続の保証もない状態になる。突然介護が必要になることもあり,研究に十分に力を注ぐことができない期間があるということを念頭に置いた研究室運営や研究環境の整備が大事。成果主義の研究者の世界では育児も能力で語る傾向があるが,親やパートナーや健康の要素も多く,ケアは力や時間を奪う。2025/05/09

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