真珠王の娘

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真珠王の娘

  • 著者名:藤本ひとみ【著】
  • 価格 ¥2,508(本体¥2,280)
  • 講談社(2024/10発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065372890

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内容説明

1944年10月、英国首相チャーチルから帝國真珠ロンドン支店の早川正臣に真珠の胸飾り「ハナグルマ」が手渡された。かつてパリ万博にも出品された品の修復依頼だった。「君の祖国は、あと一年ももたない」と言われながらも日本に戻り、正臣が向かったのは、ハナグルマを唯一修復できる水野家だった。
水野美冬は真珠職人の母と二人暮らし。学徒勤労動員で浜松にある挺身工場に出発する前夜、母から重大な話を聞かされる。早世した父は実の父ではなく、本当の父は「真珠王」と呼ばれる帝國真珠の創業者・藤堂高清だという……。
時代の波に翻弄されながらも美冬は自らの運命を切り開いていく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

172
藤本 ひとみ、初読です。タイトルからセレブの令嬢の物語かと思いきや、著者作家生活40周年、構想10年の集大成の大作だけあって、著者版「風と共に去りぬ」のような壮大な歴史浪漫、山崎豊子のような雰囲気もありました。今年のBEST20候補です。機会を見つけて、著者の別の作品も読んでみたいと思います。本書のエピソード、チャーチルが日本への原爆投下を阻止しようとしていたのは、史実でしょうか❓ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003990922024/11/13

hiace9000

110
わたし自身、熱心に視聴したり観劇した経験は皆無なのですが、「朝ドラ・昼ドラ・タカラヅカ」って、おそらくこんな感じなのだろうと…。ド定番の戦中戦後の混乱期(朝ドラ)を挟み、次から次へめくるめく勃発する事件と渦巻く愛憎劇(昼ドラ)、からの典雅なるエスタブリッシュメントライフの一幕(タカラヅカ)を全部乗せー! 往年のファンからからすれば垂涎の贅沢作品です。その末席にも腰かけたこともない未熟者からすると、どうもその昭和劇っぽさに鼻白んでしまい…そこでそうなる?えそうなん?を連発しつつ、終戦を迎えた感でありました。2024/12/18

ゆのん

52
終戦間近の日本。まだまだ女性の立場は無いに等しく、女は結婚して出産し夫に尽くすのが当たり前の時代に生きる主人公・冬美。本作は彼女の成長譚となっている。昼ドラや朝ドラが好きな人はハマるのではないか。とにかく、一難去ってまた一難の状況が物語を劇的にしていて、加えて2人のイケメンの登場で良い意味で昼ドラ的なドキドキ感も味わえる。絶望的な場面での主人公の前向きな思考と、思い立ったら即行動する実行力。時代や『女』という事に負けまいと生きる姿が気持ち良い。主人公の力強さに作者の熱量を感じる作品だった。2024/12/04

rosetta

33
★★★☆☆真珠王って言ったら御木本幸吉だろと思うんだけど架空の人物。面白くなりそうな話なんだけどどうにもイマイチ。550頁の長編でまるで大河小説の趣きだが小説内の時間は作者も忘れているようだがわずか数ヶ月。スラムダンクかよ!空襲シーンとか悲惨な状況も語られるが基本的には戦時下でありながら宝飾品の修理やら真珠の養殖やらのほほんとした空気感。養殖の海に焼夷弾なんて戦術として全く意味がなくストーリー的にご都合だろ。まあ色々ツッコミどころ満載だが大きな不満を感じることなく読了したのだから悪い本ではなかったのかも2025/01/09

まる子

26
女学校に通う10代の冬美は本当の父親を知った。自分は真珠王の娘。第二次世界大戦の中、真珠で作られたハナグルマという名の宝飾品に魅せられ、それを守り受け継ぐ事を願う冬美。女性は結婚し子供を産んで家族に囲まれて暮らすのが当たり前の時代に、真珠に一生を捧げようとする冬美は、男を「ある意味で」虜にさせる魅力を持ち合わせていた。真珠王の娘として生きていくだろう彼女の未来ははたして…。500ページオーバーだったけれど一気読みだった。2025/01/25

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