内容説明
明治十年、西南戦争が勃発。その戦火は広がり、大分・臼杵にも迫ろうとしていた。すぐに臼杵の士族たちは集まり官軍に付くことを決め、士族たちによる守護隊――勤皇臼杵隊を編成する。予備隊に配属となった赤嶺煕にとって、これが初めての戦だった。煕は、攻め入る薩軍から町や大切な人たちを守ることができるのか。
感想・レビュー
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サケ太
9
良かった。西南戦争の戦火が大分・臼杵にまで広がった。戦という非日常。親しかった者が失われていく現実。その影で繰り返される殺人。生まれた謎。戦と謎に翻弄される主人公の姿が痛々しい。明かされた事実。戦の後始末というものはなかなかに辛く、苦しい。それでも喪われたものを忘れずに進んでいたからこそ、今があると感じた。2025/02/09
きび
0
耳慣れない地名と方言がいっぱいでも展開がスピーディーで分かりやすかったから気にせず読めた。戦争ものだからそれなりの事は起きるけど後味は悪くはないと思う。2024/11/09