内容説明
全寮制男子校である霧森学院の旧寮「あすなろ館」は、昨年起きた“ある事件”のせいでほとんどの生徒が新寮に移ってしまい、今はたった6人の生徒しか入居していない。 そのうちの一人・兎川雛太の部屋に新たな入居者がやってきた。転校生の鷹宮絵愛。頭脳明晰だが動物にしか心を開かない変人だ。 ある日、校内で生徒会長の湖城龍一郎が何者かに殺害される。現場の状況から犯行が可能なのはあすなろ館の住人だけだった――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
全寮制男子校の霧森学院旧寮あすなろ館。始業式前日、今年度から学院に編入したエチカこと鷹宮絵愛が入居して、学院で起きる事件を解決するミステリ。昨年の事件で今は6人のみのあすなろ館。同室の兎川雛太や寮生たちと最初は反発しながら次第にお互いを知る中で起きる、消えた500円玉、寮生を階段から突き落とした犯人、そしてエチカに目をつけていた生徒会長の殺人事件。あすなろ館の中に犯人がいるという状況で、論理的なアプローチで一つ一つ嫌疑を晴らしていく探偵役エチカが、意外な真相を見出してゆく結末がなかなか印象的な物語でした。2024/10/02
糸巻
29
全寮制の男子校を舞台にした青春ミステリ。空手部に所属する高校2年の雛太が主人公。学院を牛耳る生徒会長が旧寮【あすなろ館】の近くで何者かに殺害される事件が発生。現場の状況からあすなろ館で生活する雛太たちが疑惑の対象にされてしまう。雛太とルームメイトで転入生の絵愛(えちか)のコンビが事件の真相を追う。雛太の一人称視点がライトノベルを感じさせる。主人公を含め登場人物たちが個性的で覚えやすいので謎解きに集中出来て良かった。作者のミスリードに引っ掛かったものの、驚きの真相が隠されていた。クールなDKが動物デレなの◎2024/12/30
geshi
24
ヤングアダルト向けミステリなんだけど、ただようホモソーシャル感が引っかかってしまった。ぶっきらぼうなのに動物には甘々な名探偵と熱血で面倒ごとに首を突っ込む相棒のデコボコ感あるコンビは王道。限定された容疑者のなかから消去法で犯人を絞っていくお手本のような推理で、間口は広くありつつ最後に思わぬ捻りを加える「こういうのでいいんだよ」感。入浴シーンが絶対に入らないだろうと思うほど多いし、カワイイやら顔がいいやら言い合うスキンシップが男の目からすると過剰で、BLに完全に向いていてノット・フォー・ミー。2026/04/18
よるのもち
15
タイトルから緩い雰囲気の謎解きが展開されていくのかと思いきや、想像以上にかっちりしたパズラーで驚かされた。登場人物達の関係性は特定の層に刺さりそうな雰囲気だけど、そっちの嗜好が無くとも楽しめる内容になっている。対人のコミュニケーションには問題があるが動物には過剰な愛情を示すエチカを始め、登場人物も魅力的。帯にも書かれていたが消去法推理がとても魅力的で、ワクワクさせられた。2025/01/25
練りようかん
13
中高一貫の全寮制男子高校が舞台。脳が筋肉で出来てるかもしれない主人公と、家族歴も思考回路も複雑そうな転入生のコンビ。前者は小柄で後者は高身長など安定の要素にちょいちょい入るオリジナル要素が楽しい。進学校、格差を感じる二つの寮、わだかまりの残る自殺、これらがどのタイミングで効いてくるのか気になった。ミステリーが走るのとは別に前半から刑事が登場しているにも関わらず、途中で現れる女性刑事は何役?と興味をそそられた。家族はやはりキーワードで終盤にはだからか!と腑に落ちが嬉しい、幕引きも爽やかで良かった。2025/03/28
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