内容説明
「九〇歳になっても『イエスタデイ』を歌っているよ」ポール・マッカートニーはそう言った。誕生から半世紀、ロックを作る側も聴く側も年を重ねてきた。ジョージ・ハリスン、ロバート・フリップ、キース・エマーソン、ニール・ヤング、ポール・アンカ、ジェフ・ベック等々、もはや「伝説」となったアーティスト達が語る人生、死、仕事、解散、転落と復活……膨大なインタビューをもとに展開する、大人のためのロック論。
目次
プロローグ―ロックは若き日の熱病か
第1章 引き際はいつか
第2章 転落のあとに復活がくる
第3章 解散と再結成のロジック
第4章 プログレの底無し沼に溺れて
第5章 インタビューの裏側
第6章 怪人たちの思考
第7章 ロック・ファン年長組の密かな楽しみ
エピローグ―ロックは伝統音楽になるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
31
★3 読書仲間の推薦本。この前一緒に飲んだ際、音楽の話題になりジェフ・ベックで大盛り上がり。自分が最初に買ったレコードは、サイモン&ガーファンクルで、数十年前にフォーク・ギターをやっていたこともあったが、ぱったり・・で〜、人生も節目を迎え少し時間ができたので、最近は十数年前に買った入門用のエレキギターを弾いている。さて本書、読売新聞の文化部でポピュラー音楽を担当していたという著者が、ロックの歴史や数多くの洋楽アーティストに取材した内容などについて語っている。伝説のミュージシャンたちがてんこ盛りです。2024/03/03
けんとまん1007
13
いやあ~、懐かしいわ、こりゃ。そんなアーテイストが目白押し。そんなインタビューを通して、いろいろ語られていることが面白いし、基本的に、理路整然と真摯に答えてくれる人が多いし、いろんなバンドの変遷などの裏側も見えてgood!2010/11/28
calaf
12
音楽のロック...私には、ほとんど全くと言っていいほど関わりのない(なかった)世界。ということで、アーティストへのインタビューをもとにしたこの本は、読みにくいというか、ほとんど意味不明というか... (大汗)2013/08/12
新田新一
10
ロックの作り手のミュージシャンと聞き手のリスナーは、共に年をとり、それは悪いことではないと述べた本です。初期のビートルズのような溌剌とした曲を作り続けることはできません。リスナーもロックに熱狂し続けるのは不可能です。それでも、音楽は人間と共にあり、人間をいつも支えてくれます。一度落ち目になって、また人気の出たポールアンカのエピソードが心に残りました。落ち目になった彼をシナトラが励まして、名曲「マイ・ウェイ」が作られたそうです。このことは、音楽が人の成熟によっても作られることを教えてくれます。2023/10/27
Kazuo Tojo
9
著者とほぼ同世代なので、ドンピシャと共感の域でロックライフを歩んできている。第4章で「プログレの底無し沼に溺れて」とあるが、自分は、定番のEL&P、ピンクフロイド、キングクリムゾン、イエスの一部のアルバムだけを聴いただけで、せいぜい、浅瀬の沼に足を踏み入れただけで済んだ。発行されて14年になるがポールマッカートニーの言葉「90歳になっても『イエスタデイ』を歌っているよ」通り実現しそう。自分もロックファン年長組に該当するが引き続き追い求めていきたい。BABYMETALとあいみょんも追いかけるが。2024/02/13