新潮文庫<br> 星新一―一〇〇一話をつくった人―(下)(新潮文庫)

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新潮文庫
星新一―一〇〇一話をつくった人―(下)(新潮文庫)

  • 著者名:最相葉月【著】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • 新潮社(2024/09発売)
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  • ISBN:9784101482262

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内容説明

「セキストラ」でのデビュー後、ドライでウィットに富んだショートショートは多くの読者を獲得する。膨れ上がる人気の一方で、新しすぎる個性は文壇との間に確執を生んでいた。そして前人未到の作品数を生み出す中、星新一自身にも、マンネリ化への恐怖が襲いかかることに。本人と親交のあった関係者134人への取材と、膨大な遺品からたどる、明かされることのなかった小説家の生涯。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小梅

113
星新一の人生の苦しみ…何分の1かだけど…を体験したような読後感。文庫本が出版されてから若い学生に読まれるようになった。10年で書いた物をあっという間に読まれ、早く次が読みたいと言われる。家にまで押しかけて来るファンもいた。高校生の時、品川区平塚にあった星新一宅に行った私のような人が沢山いたんだな…読んでいて星新一の寂しさや苦しみに切なくなって泣けてしまった。星新一の作品を全部読み返したくなった。そして、星新一と交流のあった作家たちの作品も読みたい。2018/10/17

Tetchy

97
実に哀しい伝記だ。星製薬会社の御曹司として生まれ、戦争の荒波と利権を貪り食おうと纏わりつく有象無象の連中に会社が解体され、債権者、社員たちの罵詈雑言を背にSFの道に傾倒し、SFの雄から先駆者、第一人者、そしてショートショートの神様となりながらもSFファンから過去の人とされ、権威ある賞からは見放され、1001編以上の作品を著しながらも、長年の無理が祟って見る見る間に衰え、死に至った作家。読み始めと読み終わりでこれほど題名の指す意味が変わる作品も珍しい。星氏は意地とプライドだけで「1001話をつくった」のだ。2016/08/01

kokada_jnet

94
傑作評伝、一気に再読。文学性を評価されず子供向け作家とされた、星新一の悲しい晩年が、クールな筆致で描かれる。大作だが、この2倍、3倍の分量が書ける筈の濃厚な取材をして、その中から、絞りに絞って執筆をしている。タモリへの取材は、15分間だけだったとのことだが、実に楽しい数々のエピソードが見事に反映。また巻末の「年譜」にも、本文に記述がない、興味深いエピソードが多々ある。自分自身はといえば、晩年の新一が、幼稚なファンレター等多数で困惑していた「感覚共有できない若すぎる世代」の一員であったのも、なんだか悲しい。2022/11/05

yamatoshiuruhashi

60
星新一。ショートショートの乾いた作風と小松左京や筒井康隆らのエッセイでしか知らなかった作家の人間としての顔をしっかりと読ませてもらった。久々に「伝記」に触れた思いである。2022/11/28

KAZOO

46
最相さんのこの伝記あるいは人物論はよく調べられていて星新一の内面まで探っていると感じました。作家になる以外の道はなかったということですが、それでもなれるもんではないと感じます。星さんから寄贈された本についての司馬さんがお礼状を書かれていますが、O.ヘンリーを読んだのではないかと書かれています。また短編小説を書くというのはものすごくエネルギーがいるので、40過ぎては書けないようなことを言われています。2014/10/27

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